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持続可能な社会と、生産に関わる人達を守るために。経営統合が『大地を守る会』にもたらしたものとは?
プロジェクト

持続可能な社会と、生産に関わる人達を守るために。経営統合が『大地を守る会』にもたらしたものとは?

2019.02.28

『大地を守る会』が発足したのは1975年

「野菜や食材をつくる生産者と消費者を『信頼』の輪で繋げたい」

この想いのもと、無農薬野菜を団地の青空市場で消費者に直接販売することから始まり、生産者と消費者が直に語りあう場づくりや、日本初となる産地で作られた有機農産物が自宅に届く宅配事業の立ち上げなど、一貫して「顔の見える関係づくり」を大切にしてきました。

その大地を守る会が、オイシックスと経営統合したのが、2017年3月

大切にしてきた生産者と消費者の輪を広げるため、大きな変革が求められていると考えた末の決断でした。

統合から2年。大地を守る会の宅配事業本部・本部長の吉村浩一さんは、統合による手応えをこう語ります。

「僕らには大胆なチャレンジが必要です。同時に、チャレンジがしやすい状態にもなりました。大地を守る会の長い歴史の中でも、今が一番面白いかもしれません」

経営統合が、大地を守る会に何をもたらしたのか。そして、これからの大地を守る会が目指す姿とは何なのか?

吉村さん。生産部・マネージャーの大熊俊之さん。サービス開発室・室長の山口摂さん。大地を守る会の3人に話を聞きました。 


3人が、大地を守る会にたどり着くまで。

ーー 最初に皆さんと大地を守る会との出会いについて聞かせてください。大熊さんは、新卒で入社されて、現在10年目。入社した理由は何なんですか?

大熊さん:僕の祖父が岡山で米農家をやっていて、農業を継ぎたかったんです。おじいちゃんにそのことを話したら、「農家は儲からないからやらせたくない」と反対されました。それで農家の価値を高める仕事に就きたいと思い、大地を守る会に出会いました。

大熊さん:それと、僕が学生の頃は、環境問題に注目がとても集まっていた時期で、環境がどんどん破壊されている事実を知り、自分も何か環境へ貢献したいという想いが強くありました。

人と自然との距離が離れてしまっていることが問題意識としてあったので、一番身近な自然である食べ物を通じて、環境や社会に貢献できたらと思い、生産者と消費者を繋げる大地を守る会の理念にすごく惹かれたんです。

現在は、生産部で農家さんから野菜や食材を仕入れるバイヤーの役割をしています。年中、各地の畑に通い、出荷予定の野菜の確認や新商品の発掘をしています。現地で聞いてきた生産者の想いや、おいしく食べられるレシピを一緒に届けることで、食の楽しみを作ることを目指しています。

ーー 吉村さんは、中途入社で今年で9年目。以前は、どんなお仕事をされていたんですか?

吉村さん:8年間、サンリオの関連会社でぬいぐるみなどの企画を担当していました。だから、フリーハンドでキティちゃんを描けますよ(笑)。

ーー すごい変化ですね!全然違う業界に移られた理由は何なんでしょうか?

吉村さん:もともと、僕は大地を守る会の会員だったんです。「やまけん(山本謙治さん)」という好きなブロガーが大地を守る会の藤田さん(現Oisix ra daichi会長)と仲がよく、ブログでよく紹介していたので。

年齢が上がるにつれて、食べ物を取り扱っていて、社会的に意義深い事業に身を投じてみたいという想いが強くなり、大地を守る会への入社を決めました。

現在は、大地を守る会への新しい会員を増やすための施策や、ご利用いただいている方の満足度を高める施策を担当する事業本部で働いています。

ーー 山口さんは、2011年にオイシックスに入社されて、統合を機に大地を守る会に籍を移られたんですよね。

山口さん:はい。オイシックスでは、その時々で課題を持っているチームに参加し、メンバーがゴールに辿り着けるようにサポートをしていました。KitOisixのサービス拡大や、おせちの企画をサポートしたり。なんというか、社内にいるフリーランスのプロジェクトマネージャーみたいな働き方をしている時が多かったです。

山口さん:大地を守る会との統合が発表されてからは、統合に向けた準備を行うチームに所属し、新しい企業風土づくりを推進するチームのリーダーをしていました。現在は、大地を守る会のサービス開発室と、全社の社会貢献活動を推進する部署などを兼務しています。

生産者との深い絆が生まれる理由。

ーー よくオイシックスのメンバーが、大地を守る会の生産者の方への向き合い方がすごいとよく言うのですが、山口さんもそう思われますか?

山口さん:本当にすごいです!まずは、栽培管理表を見て驚きました。栽培管理表とは、畑や田んぼごとに「どのタイミングで、どんなことをしたのか」と栽培状況を農家さんから報告してもらい管理するものなのですが、大地を守る会はその内容がとても細かいんです。

山口さん:これを生産者の方にやっていただこうとすると結構な手間だと思います。こういうことを農家さんにしていただける関係を築けているのはすごいことだとと思いますね。

大熊さん:やっぱり、大地を守る会として提供している価値が、お客様への安全や安心なので、そこはやるべきだと思ってるんですよね。

ーー こういう関係が生産者と築けている理由は、何なんでしょうか?

大熊さん:一つは生産者と消費者とのつながりを大切にしてきたということだと思います。

創業当初から、お客様と生産者の繋がりを積極的につくってきました。例えば、毎年行なっている東京集会(現オーガニックフェスタ)というイベントがあります。

大熊さん:これは、全国の生産者とお客様が集まって、お互いの関係を深めるイベントです。例えば、農協に野菜を出荷すると、誰が自分たちの野菜を食べているのかって、わからないんです。だから、こういう風に、消費者との顔が見える繋がりをつくることで、生産者が農業に向き合う気持ちが変わると思うんですよ。

ーー 確かに。「誰のために、自分は野菜を作っているのか?」がわかれば、意識が全然変わりそうですね。

大熊さん:あとは、生産者さんと作付け契約を結んでいることも関係を築くうえで大きいと思います。

作付け契約というのは、野菜を作る前に、「いつの時期に、どれくらいの量を、この金額で買います」というのを事前に決めることです。野菜というのは、その年ごとの需要と供給のバランスで金額が決まるため、収入に振れ幅がでてしまうんです。でも、作付け契約だと、入ってくる収入が安定するので、農家さんが安心して農業をすることができる。

「消費者との繋がり」と「作付け契約」の2つが、大地を守る会が農家さんといい関係を築くことができている大きな理由だと思います。

相手のことを考えて届けるとは、何か?

ーー 持続可能な社会や、生産に関わる人たちを守りたいという想いを持つ大地を守る会ですが、理想の大地を守る会を100点だとしたら、現状は何点くらいですか?

大熊さん:実際のところを言うと、ここ近年は、会員数と売り上げの伸びが鈍化していて、そうすると生産者からの野菜や食材の仕入れ量が落ちちゃうんです。生産者のためにという想いを持っている僕らからすると、現状は0点どころかマイナスです。

吉村さん:そうですね。現状はまだマイナスっていう感じですね。

ただ、状況が変わりつつあるとも感じています。それはやっぱりオイシックスとの経営統合の影響が大きいです。学ぶことが多くて、お客様のことをより考えるようになりました

ーー どういうことでしょうか?

吉村さん:大地を守る会では、プロダクトアウトというか、「できた野菜を生産者を助けるために、どう届けるか?」という想いが強くなりすぎていた。一方、オイシックスは、お客様のニーズや課題をとことん考えて、そこに自分たちが持っているものを上手に転換することを繰り返しやっている。

「自分の言いたいことばかりを言うのではなく、相手のことを考えて届ける」ということを、すごく学んでいます。

ーー 具体的に記憶に残っているエピソードはありますか?

吉村さん:それこそ、経営統合が発表されて、初めてオイシックスのWebサイトで大地を守る会の商品の一部を売ることになった時、「僕らの野菜を、こう言う風に表現するんだぁ…」と、すごく驚きました。

山口さん:そのプロジェクトをオイシックス側で担当していたのが私なんですが、当時は統合発表直後で、お互い様子を見ながらやっていた感じでした。

でも、農家さんに対する大地の皆さんが持っている責任は、ひしひしと伝わるものがあって、「自分たちの野菜を渡すからには、ちゃんと売ってくれなきゃ困る」とか「売るからには、ちゃんと農家の想いを伝えて売ってね」という心の声が聞こえてきました(笑)。

ーー なるほど(笑)。それで、どういう風に売ったんですか?

山口さん:一番際立たせたのが「安心・安全へのこだわり」と農家さんへの想いです。オイシックスはKitOisixを前面に出そうとしていた時期で、どうしても売り場のメッセージが時短に寄ってしまい、産地とのつながりがやや伝わりにくくなっていました。だからこそ「大地を守る会は産地と繋がっていて、生産者との距離が短い」と伝えることで、オイシックスのお客様にも支持されるだろうと思いました。

吉村さん:商品のネーミングとか、表現の仕方とか、写真の見せ方とか、テクニカルな部分もすごく勉強になったし、何と言っても「この商品を売る」と決めた時の気概がすごい。

特に記憶に残っているのが「バリシャキ 飯塚一実さんのずっしりレタス」。すごく売れすぎて、困ったくらいです(笑)。

山口さん:そもそも、それだけ美味しかったということですよね。

大熊さん:今思うと、僕らは提供している野菜にすごく自信を持っていて、「食べればわかるから、とりあえず食べてくれ!」みたいなスタンスをとっていたと思うんですよ。でも、その美味しさをちゃんと伝える手法で売らないといけないと、すごく刺激受けました。

山口さん:大地を守る会が、団地の前の青空市場というお客様が目の前にいる状態からスタートしている一方、オイシックスはインターネットでの販売からスタートしていることが関係しているのかもしれません。Webの世界だと、お客様に数秒で食べてみたいと思っていただかないといけない。そのために何ができるかをオイシックスはずっと考えてきたので。

今こそ、大胆な攻めに出ないといけない。

ーー 現在、有機栽培であったり、健康にいい野菜や食材を届けるサービスが増えてきています。そんな時代において、大地を守る会は、どのような存在として価値を発揮していきたいですか?

吉村さん:今、ちょうどそれをブランド全体で考えているところです。

生産者との繋がりとか、社会のことを考えるというのは、間違いなく大地を守る会の価値なんですが、大地を守る会に関わることでお客様自身が抱えている課題をどう解決するのかを考えていきたいんです。

山口さん:以前は、大地を守る会への入会理由が、安心安全な食べ物が他では買えないからとか、一次産業や環境のためにというものが多かったのですが、最近は「自分や家族の健康や食卓の充実のために入会した」という内容が多いんです。ここにヒントがあるような気がしています。

ーー でも、大地を守る会というと、「生産者のため、環境のため」を合言葉に長年続いてきたブランドなので、なかなか新しいイメージを持ちにくそうな印象がありますが、その点いかがですか?

吉村さんそこは、もうやるしかないという気持ちです。老舗がぶつかる壁というか。これまでの歴史の中で培われきた素晴らしいものを残しつつも、どこかで大胆に攻めないといけない。その時期がきたと感じています。

大熊さん:その通りですね。有機野菜のサービスが沢山ある中で、大地を守る会の何が特別なのかを、言葉だったり、表現だったり、お客様の体験の部分で、もう一度ちゃんと磨かないといけないと感じてます。

山口さん老舗の看板を破壊するくらいのパワーが必要だと思います。大地を守る会が培ってきたものを次世代に伝えていくためにも、その看板を踏み越えていく勇気が必要なんだと思います。

統合により、チャレンジがしやすい環境に。

ーー 1975年から続く大地を守る会の歴史の中でも、今は大胆なチャレンジが求められているということですね。

吉村さん:同時に、経営統合したことにより、思い切ったチャレンジがしやすい環境になったのも確かです。

ーー それはどういうことでしょうか?

吉村さん:大地を守る会と、オイシックスと「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドが一緒になったことで、ブランドとしてやるべきことがより明確になりました

3つのブランドがバラバラの時は、お互いを意識して、無駄な競争をしてしまっている部分もあったと思います。でも、今は「この領域はこのブランドが強みを持っているから、ここは任せよう」と判断ができる。自分たちのブランドを際立たせることに集中できます

山口さん:同時に、Oisix ra daichiという会社は、失敗を恐れて何もしないより、結果を求めてチャレンジをすることを賞賛するカルチャーがあるので、大きなチャレンジをしやすくなったと思います。

ーー 大きなチャレンジをしないといけない状況で、チャレンジがしやすい環境が今の大地を守る会には備わったということですね。

山口さん:そうなんです。だから、私はOisix ra daichiの中で、今は大地を守る会が一番面白いんじゃないかと思います。

山口さん:これまでオイシックスは野菜宅配サービス市場の新興勢力として、チャレンジをしないといけない立場でした。Webサービスの充実やKitOisixの開発など、他がやらなかったチャレンジを重ね、オイシックスのブランドイメージをつくってきました。

でも、今は大地を守る会の「変わらないといけない」という意識がすごく強い。ここでは、挑戦するチャンスが沢山あると思っています。

吉村さん:僕は、大地を守る会は、まだまだ大きく伸びる可能性を秘めていると思います。

なぜなら、歴史の中で培ってきているものがすごく面白い。商品も良いもの・ストーリーのあるものが多いし、熱い想いを持っている生産者や、支え続けてくれるコアなファンの方々との深い絆は、本当にすごいです。こんな会社は、世の中を見ても、なかなかないと思います。この培ってきた資産を、どう表現するのかで、一気に伸びる可能性を秘めていると思います。

大熊さん:そうですね。大地を守る会には、ある意味余白が結構あって、チャレンジできる機会がゴロゴロ転がっています。これまで大切にしてきたものを守るためにも、大地を守る会が、どのように進化していくのかを、期待してください。


大地を守る会の3人から、これからの挑戦について話を伺いました。

最近、SDGsという言葉をよく耳にするようになりましたが、持続可能な社会に向けて、一人ひとりが何をできるのかを考えることが大切になってくる時代がこれから訪れるのではないかと思います。

そのなかで、生産者と消費者を『信頼』の輪で繋げようと大地を守る会が築いてきた絆の価値は、今後より重みを増していくのではないでしょうか。

経営統合により、大胆なチャレンジができる状態になった大地を守る会。

今後、どのような進化を遂げるのかが、とても楽しみです。

執筆:井手桂司 編集:ORDig編集部

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