オイシックス・ラ・大地の「挑戦」を深ぼる

官公庁からオイシックス・ラ・大地へ。環境問題を”ビジネス”で解決する道を選んだ理由とは?

官公庁からオイシックス・ラ・大地へ。環境問題を”ビジネス”で解決する道を選んだ理由とは?

「これからの食卓、これからの畑」を理念に、食にまつわる様々な社会課題の解決を目指すオイシックス・ラ・大地。今回は、2019年に環境省から転職し、アメリカでの事業推進の責任者を務める釼持尚太さんを紹介します。

自然豊かな環境が幼い頃から好きだった釼持さんは、深刻化が進む環境問題に危機感を持ち、社会に貢献する仕事がしたいと、大学卒業後は環境省で働く道を選びました。環境省では、再生可能エネルギーなどの環境分野への投資政策の策定や、脱炭素化を推進する事業者を支援する「グリーンファンド」の組織運営などに関わってきました。

そんな釼持さんが、環境省を退職し、オイシックス・ラ・大地で働くことを決めた理由とは何なのか?詳しく話を聞いてみました。

釼持尚太さん
2019年7月にキャリア入社。新卒は環境省に入省し、新エネルギー・技術への投資政策を担当。その後米国へ留学、ビジネススクールでマーケティングを学び、米飲料系スタートアップのマーケティング業務に従事。アメリカ事業のミッションだけでなく、医療支援プラットフォームWeSupportの設立や社内の新型コロナウイルスへの対策チームをリードするなど自分のポジションを決めずに幅広く活躍する

シリコンバレーが放つ世界を変えようとする熱量

ーー 事業会社で働くことに関心を持ちはじめたのは、アメリカ留学中と聞きましたが、なぜ留学をしたんですか?

釼持さん:
省庁には、2年間職場を離れ、海外で修士を取得する制度がありました。僕が環境省で働きはじめて6年目の時に、この制度に応募し、アメリカのカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の公共政策大学院である「Luskin School of Public Affairs」に留学させてもらいました。

環境問題に取り組んでいると、グローバルな視野で考えることが求められます。地球温暖化などの環境問題に国境はないので、他国を巻き込みながら活動をしていかないと、地球環境に与えられるインパクトは限定的なものになってしまうからです。環境省での仕事においても、海外の人たちとやり取りをする機会が多くありました。

もともと他国の友人や知り合いが多いこともありましたし、一度、海外に自分の身を置いて、グローバルな環境で知見を広げたいと思っていました。留学中は、公共政策の勉強に加えて、ビジネスにも関心があったので、ビジネススクールの授業にも出席しました。

(▲)アメリカ留学時の思い出の一枚

釼持さん:
このアメリカ留学で驚いたのは、現地企業の最先端な取り組みの数々です。大学のあるカリフォルニアでは、「GAFA」のような日本で有名な企業はもちろん、様々なスタートアップ企業が、面白い取り組みをどんどん行っていました。新しい価値を生み出そうとするイノベーションへの熱量の高さを、肌で感じました。

そして、スタートアップの中には、「グリーンテック」と呼ばれる、環境問題に正面から取り組む企業も多く存在します。自分たちのビジネスを起点に社会を変えていこうとしている姿を見て、同じく環境問題に取り組んでいる僕としては、ものすごく刺激をもらいました。

「脱炭素」が環境問題において重要なテーマになっていますが、二酸化炭素の排出量を抑えるには、新しい技術の開発を含むイノベーションが不可欠です。シリコンバレーやシリコンビーチの企業群がダイナミックに世の中を変えていこうとする姿をみて、僕自身も事業を創り、事業を通じて社会を良くすることにチャレンジしたい気持ちが芽生えてきました。

個人としても、様々な挑戦ができる環境

ーー 留学から帰国して数ヶ月後に、釼持さんは転職を決めていますが、オイシックス・ラ・大地を選んだ理由は何なんでしょうか?

釼持さん:
実は、留学先で事業会社で働くことに興味が芽生えましたが、すぐに転職とまでは考えていませんでした。ただ、どういう会社が世の中にあるかを知っておきたかったですし、自分のプライベートセクターでの可能性を理解するために、人材系の会社に登録をさせてもらいました。いい縁があれば、転職を考えてみようという軽い気持ちでしたね。

オイシックス・ラ・大地を教えてもらったのは、登録した一社からです。同時に、アメリカにおける事業推進の責任者を募集していることも知りました。

会社選びの軸として、僕は3つの軸を大切にしていました。持続可能な社会づくりに貢献できるサステナビリティな事業を本業として行っていること。グローバルに事業展開をしていること。そして、成長して勢いがある会社。

オイシックス・ラ・大地は、これらの条件が全て備わっていました。アメリカにおける事業推進の責任者というポジションも魅力的で、エントリーさせてもらいました。

釼持さん:
選考を進める中で、オイシックス・ラ・大地の社員と話をしたり、会社について調べていくと、個々人のチャレンジを推奨する風土があることがわかりました。また、食品宅配サービスが有名ですが、それ以外にも食にまつわる様々な社会課題の解決を目指す事業を展開していることを知り、ビジネスを通じて社会を良くしていこうとする姿勢に共感しました。

加えて、オイシックス・ラ・大地の魅力のひとつに感じたのは、規模感です。大企業のような規模になると、社会に影響を与えられたとしても、組織の中に個人が埋もれてしまう。オイシックス・ラ・大地は、食の分野におけるリーダー的企業として社会に影響力を持ちながらも、個人として様々な挑戦ができる、ちょうどいいサイズ感だと思います。

自分が挑戦したいことを、スピーディーに実践できる環境を求めていたので、会社のことを詳しく知れば知るほど、オイシックス・ラ・大地は自分にあっていると感じました。これこそ縁だなと感じ、思っていたよりだいぶ早かったですが、環境省から転職することに決めました。

培ってきた食ビジネスの知見をアメリカで活かす

ーー 現在、釼持さんが取り組んでいる「アメリカにおける事業推進」とは、どういったことをしているんでしょうか?

釼持さん:
2019年4月に、オイシックス・ラ・大地は、アメリカでヴィーガン食のミールキットを定期宅配で届ける『Purple Carrot』の株式を100%取得し、子会社化することを発表しました。健康的で美味しく、環境負荷が少ない食をお客様に提供し、食品宅配というビジネスモデルも近く、経営理念も共通点が多いことから、シナジーが生みやすいと考えてのことです。

日本国内でも、2019年10月末より、Oisixのお客様に向けて『Purple Carrot』のミールキットの販売をしています。日本オリジナルのヴィーガン食メニューを開発し、累計販売食数は25万食を超えるなど、お客様からの支持が広がっています。

僕は『Purple Carrot』のアメリカ国内での事業が成長していくように、様々なサポートをしていく役割です。事業戦略から、商品開発、オペレーションに至るまで、本社とのシナジーを生みつつ、現地のメンバーと一緒になって様々な課題に取り組んでいきます。

(▲)アメリカのPurple Carrrot社での一枚。写真右はオイシックス・ラ・大地社長の高島

釼持さん:
現在、アメリカにおける『Purple Carrot』の業績は、大きく成長しています。海外でもミールキット市場が大きく成長していることに加え、アメリカでは健康意識の高まりや食肉消費に伴う温室効果ガスの排出に対する懸念から、ビーガン食の市場が拡大しています。また、感染症拡大による外出自粛から、食品デリバリーを頼む人の数が増えていることも成長の要員のひとつだと思います。

とはいえ、まだまだ事業推進において、やるべきことは山ほどあります。幸い、アメリカで活かせるノウハウが、日本のオイシックス・ラ・大地には多くあります。

『Kit Oisix』で培ってきたミールキットのメニュー開発の方法もそうですし、受注から配送までのオペレーションの仕組みも、ものすごく参考になります。オイシックス・ラ・大地が長年培ってきた食の領域における知見を、海外事業に活かしていきたいと考えています。

また、『Purple Carrot』の事業推進で得られる経験は、今後、アメリカで別事業を行う時にも必ず役に立つと思います。ここで得た知見を、オイシックス・ラ・大地の財産として、しっかりと社内に共有していくことも、僕の重要な役割だと感じています。

食の見直しが持続可能な社会の実現には不可欠

ーー 釼持さんが、どんなチャレンジをオイシックス・ラ・大地でしていきたかの展望を聞かせてもらえますか?

釼持さん:
やはり、環境問題の解決に貢献できる事業を推進していきたいです。環境と食は密接に繋がっていて、農業や畜産業が地球環境にもたらすインパクトはものすごく大きいんです。

例えば、大規模な農地をつくるために森林を伐採したり、そこで農薬を大量に使用すると、生態系が壊れたりします。また、肉の消費量が増えることで、畜産からの大量のメタンガスが発生し、地球温暖化の要因の一つになっています。このように、食のあり方を見直すことが、持続可能な社会を実現するためには欠かせないんです。

SDGs(持続可能な社会を実現するための目標)の広がりもあり、肉食中心の食生活から脱却しようとする機運が世界各地で広がり、ヴィーガン食への関心が一気に高まっています。ヴィーガン食を扱う『Purple Carrot』を成長させることで、この機運を後押ししていきたいです。

釼持さん:
また、オイシックス・ラ・大地は、食品を売るだけでなく、食品ロスの問題に真剣に向き合ってますよね。定期宅配ゆえに販売できる量が事前にある程度予測できるので、過剰生産とならないように生産者の方々と調整し、ロスが少なくなるように努めています。食品ロス削減アクションと題して、その他にも様々な取り組みを行っています。

そもそもが、環境への負荷の少ない有機栽培を行う生産者と消費者を繋げ、生産者の方々が報われる循環を築こうとするところから、会社がはじまっているので、本業が環境問題の解決に直結していますよね。

環境に良いことと、経済的な利益の追求が衝突するシーンをよく目にしていますが、このふたつを「Win-Win」の関係で両立させているところが、オイシックス・ラ・大地の素晴らしいところだと感じています。

オイシックス・ラ・大地の事業を成長させることが、環境問題の解決に直結すると思うので、事業成長にしっかりと貢献したいです。また、会社として、これからも様々な新規事業を行っていく方針なので、社会を変える起点となるような事業の立ち上げにも挑戦していきたいです。

自らが起点となって、社会を良くしていく

ーー 現在、オイシックス・ラ・大地では新規事業に挑戦する仲間を積極的に採用しています。最後に、オイシックス・ラ・大地で働くことに関心をもっている方々へメッセージをお願いします。

釼持さん:
受け身にならずに、予期せぬ問題に対しも、柔軟かつ前向きに立ち向かっていける人が、オイシックス・ラ・大地に向いていると思います。

オイシックス・ラ・大地は、震災などの突然訪れる危機的状況の時こそ、社会の役に立つ存在であろうとしてきた会社です。新型コロナウイルスの感染拡大に際しても、緊急事態宣言が発動された直後の2020年4月下旬に、医療従事者の方々に食品を無償支援するプラットフォーム『WeSupport』を開始しました。

僕は『WeSupport』の立ち上げを担当しましたが、ほとんどのプロジェクトメンバーが通常業務と兼務であるにも関わらず、その行動力の高さに驚きました。「社会の役に立ちたい」という気持ちを持っているメンバーが揃っている会社であることを改めて実感しました。

また、『WeSupport』は、社長の宏平さんが発起人です。会議の場で「こういう活動こそ、オイシックス・ラ・大地がやるべき」と心から話している姿を見て、社会に貢献できる会社であり続けるという言葉に嘘がないことも改めて感じました。

自分が起点となって事業を創り、事業を通じて社会を変えていきたいと強く思える人は、是非、仲間になってもらいたいです。一緒に働けることを楽しみにしてます!

執筆:井手桂司・編集:ORDig編集部

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