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もったいないを味わいながら、作り手の支援やフードロス削減にもつながる『ふぞろいRadish』の展望
プロジェクト

もったいないを味わいながら、作り手の支援やフードロス削減にもつながる『ふぞろいRadish』の展望

2021.09.30

童話「おおきなかぶ」は、みんなが力を出し合って掘り出すことに成功しました。大きな社会課題の解決も、誰か一人が辛い想いをし、歯を食いしばって頑張るだけではサステナブルな活動になりません。

オイシックス・ラ・大地は「これからの食卓、これからの畑」を企業理念として掲げ、食に関する様々な社会課題をビジネスの手法で解決することで、持続可能な社会の実現を目指しています。

そして、2021年4月。オイシックス・ラ・大地が運営する食品宅配サービス『らでぃっしゅぼーや』は、食のおいしさや楽しさを提供しながら、フードロス削減や生産者支援に繋がる新しい取り組みをはじめました。

その名もふぞろいRadishです。

サイズ・形状・重さ・色など様々な基準から、従来の小売流通では出荷規格に満たない「ふぞろい食材」

この『ふぞろいRadish』では、オイシックス・ラ・大地が契約する全国約4,000軒の生産者さんから仕入れた、ふぞろいの農作物・畜産物・水産物に加え、ふぞろい食材を使用した加工品を取り扱っています。

『ふぞろいRadish』はお客様から大変好評いただき、ふぞろい食材を求めて、らでぃっしゅぼーやに新規入会されるお客様も増えています。また、持続可能な水産業の発展に貢献したプロジェクトを表彰する『第3回 ジャパン・サステナブルシーフード・アワード』のファイナリストにも選出されました(詳しくはコチラ)。

お客様からも社会的にも関心が寄せられる『ふぞろいRadish』の取り組みについて、らでぃっしゅぼーや通販事業部の松山麻理さん、商品本部の向井啓治さん・中島勝也さんに話を聞いてみました。

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環境保全への想いから誕生した『らでぃっしゅぼーや』

ーー 『ふぞろいRadish』は、らでぃっしゅぼーやが創業から大切にしてきたものを前進させた取り組みだと聞いています。まずは、らでぃっしゅぼーやの歴史から教えてもらってもいいですか?

松山さん:
創業から振り返ると、1988年に立ち上がった食品宅配サービス『らでぃっしゅぼーや』ですが、当時の運営母体は「日本リサイクル運動市民の会」という環境NPOでした。

その頃の日本は高度経済成長期で、大量消費・大量廃棄が社会問題となっていました。そのため、日本リサイクル運動市民の会では、ものや資源を大切に扱い、環境保全を社会に啓発するため、フリーマーケットを国内各地で開催するなどの様々な活動を行っていたんです。

活動を続けるなかで、多くの人が参加できる新たな活動を模索した結果、誰もが毎日行う「食」に着目しました。そして、有機・低農薬農産物の生産と消費の輪を広めることが環境保全活動の一環になると考え、誕生したのが『らでぃっしゅぼーや』です。

松山麻理さん。
らでぃっしゅぼーや通販事業本部 販売企画室。大学では環境系領域、文学、美学など学び2006年らでぃっしゅぼーや(当時)に新卒入社。コーポレートコミュニケーション室、営業部、販売企画室など数々の部署を経験し、統合後は社長直下のチームに在籍し、現在のらでぃっしゅぼーや通販事業部へ。2度の育休を経て子育てと仕事に邁進中。『ふぞろいRadish』販促リーダーとしてサービス立ち上げから企画・販促・ブランディングを担当。会員情報誌『おはなしSalad』企画編集。

ーー なるほど。ものや資源を大切に扱い、環境保全を目指すことが、らでぃっしゅぼーやの創業当時からの理念なんですね。

松山さん:
そうなんです。その後、お客様に安全で安心できる商品を提供するために独自の商品取扱基準となる「RADIX」を制定し、つくる人(生産者)と食べる人(お客様)の間に立ち、顔と顔の見える関係性づくりを大事にしながら、事業を展開してきました。

らでぃっしゅぼーやの創業からの理念が体現されているのが、採れたての旬野菜をバランスよく、新鮮なうちにお届けする野菜セット『ぱれっと』です。

中島さん:
この『ぱれっと』では、契約生産者さんたちが育てたこだわりの農産品を無駄なく大切にお届けしたいという想いから、取り扱う規格について幅を持たせています。

中島勝也さん。
らでぃっしゅぼーや商品本部 農産部 農産開発セクション。大学で経済を学ぶ中、人を惹きつける”美味しい”とは何かと追及したくなり、2013年に新卒でらでぃっしゅぼーや(当時)に入社。入社後は、青果物流を経験し現職。入社からずっと青果品に携わる。

中島さん:
らでぃっしゅぼーやの契約している生産者さんは環境保全型農業に取り組まれているので、自然からの影響を受けやすい状態にあります。特に、近年は気候の変化が激しく、予測できないことが次々と起こります。その結果、どうしてもサイズや形があわない規格外品が生まれてしまいます。

ただ、見た目はふぞろいでも、中身は変わらないものはたくさんあります。

それらのもったいない野菜も含め、らでぃっしゅぼーやでは畑まるごと買い取らせてもらっています。そうすることで、生産者さんは安心して環境保全型農業を営むことができます。こういった取り組みが評価され、『ぱれっと』は2006年にグッドデザイン賞(新領域デザイン部門)を受賞しています。

フードロス削減を望む多くの声を受けて

ーー 生産者支援やフードロス削減の取り組みを長年続けてきたらでぃっしゅぼーやですが、『ふぞろいRadish』を立ち上げることになった背景とは何なんでしょうか?

向井さん:
先程の話にあったように、ここ近年は気候の変化が激しさを増しています。これまでの経験からは予測できないような台風の動きがあったり、急激な温度変化や長雨後の日照り続きがあったりと、年々過酷な状況になっています。

そのなかで、気候変動で被害をうけた生産者さんを支援するため、らでぃっしゅぼーやでは様々な企画を実施してきました。

そのひとつが、2019年の台風被災地支援で実施した『台風餃子』です。

2019年の9月。大型の台風が上陸し、千葉県では大きな被害がでました。その際に、被災された生産者さんを支援するために千葉県産の野菜セットを販売したところ、お客様から大きな反響をいただきました。

向井啓治さん。
らでぃっしゅぼーや商品本部 開発セクションマネージャー。有機農業やソーシャル活動に関心を持ち2004年に中途採用でらでぃっしゅぼーや(当時)に入社。営業部に4年、商品部に13年に在籍。雑貨担当を8年、ローソンにも1年間出向と、水産品・加工品と幅広い新商品の商品開発に携わる。

向井さん:
ただ、生の野菜だと扱える期間が短く、量も限られるという課題があります。特に、白菜は風雨を受けるとサイズが小さくなり、正規品としての出荷できず、大量の廃棄が生まれてしまいます。それを防ぐために、ふぞろいの白菜を餃子の具として活用し、保存のきく冷凍餃子へ加工するスキームを作りました。

その年の10月に大型台風が再び上陸する予報が出るとすぐに、「被害が出たら、連絡をください」と生産者さんに伝え、被害に備えて準備を進めました。そうして、「台風餃子」は完成し、多くのお客様に購入いただき、被災地支援を行うことができました。

このスキームは現在も活用されています。今年8月に『ふぞろいRadish』では、豊作期に畑で発生した廃棄処分見込みのふぞろいキャベツを活用した「もったいないキャベツ餃子」の企画を実施しました。

(▲)ふぞろいキャベツを活用した「もったいないキャベツ餃子」

向井さん:
こうした企画を実施するなかで嬉しかったのが、「生産者さんを応援するような企画を、もっと実施してほしい」というお客様から寄せられた多くの声でした。ふぞろい食材の販売を通じて、生産者さんたちを支援したいという気持ちを、私たちと同様にお客様も持っていることが実感できる商品となりました。

また、お客様に話を聞くと、環境問題の深刻さが増すなかで、フードロス削減や環境保全に配慮している商品をより意識的に選ぶようになったという声が多くありました。

私たちとしても、お客様としても、ふぞろい食材への取り組みを通じて、フードロス削減や生産者支援をしたいと望んでいる。そう考えた時に、らでぃっしゅぼーやとして、やらない選択肢はありませんでした。

“ふぞろい”だからこその味わいや驚きを届けたい!

ーー 『ふぞろいRadish』のキャッチコピーには「見た目より、中身がごちそう」と書かれていて、社会的価値だけでなく、おいしさや楽しさをお客様に提供することへの強いこだわりを感じます。商品づくりへの想いを聞かせてもらえますか?

中島さん:
そうですね。『ふぞろいRadish』では「ふぞろいを楽しもう」という言葉をよく使っているのですが、ふぞろい食材だからこその味わいや驚きを届けたいと考えています。

例えば、私たちが扱っている「鬼花(おにばな)トマト」。

(▲)正規品と比べて形が歪な「鬼花トマト」

中島さん:
トマトには「鬼花」と呼ばれる、樹の栄養が集中してしまう花がまれに発生し、こういった形のトマトが育ちます。これは珍しいことではなく、どの大玉トマトにも発生し得ることです。

実は、鬼花トマトはゼリー状の種が入っている部屋数(心室数)が多いので、より果肉感があり、うまみが集中しています。ただ、形がふぞろいなことから、一般的な小売流通では規格外品となっているんです。

こういった見た目はふぞろいですが、中身はごちそうである、もったいない食材を『ふぞろいRadish』では扱っていきます。

加えて、ふぞろい食材の個性を活かしながら、おいしく食べられる方法も提案していきます。

例えば、今年の北海道では過去にないほど雨が降らず、じゃがいもがうまく大きくならなかったため、小さいサイズのじゃがいもばかりになりました。でも、味はほっくりとしていて、とてもおいしいんです。

そこで『ふぞろいRadish』では、それらを「こまるじゃがいも」と名付けて販売しています。

(▲)小さくても味はそのまま「こまるじゃがいも」

中島さん:
さらに、「こまるじゃがいも」をおいしく味わっていただくためのレシピの情報を発信したり、電レンジですぐに調理ができるようなグッズもあわせてお送りしました。

こうした企画を加えることで、ふぞろい食材の魅力を多くのお客様に伝え、販売量を伸ばし、生産者支援やフードロス削減により貢献したいと思っています。

様々なもったいないを進化させていく

ーー 今年4月に立ち上げた『ふぞろいRadish』ですが、商品数がどんどん増えています。この商品企画のスピードも驚きなのですが、どうやって開発しているのでしょうか?

向井さん:
先ほどの、餃子の話もそうなんですが、ふぞろいの食材をそのまま出すのではなく、アイデアを加えることで、新しいおいしさや驚きを提供する。その考えのもとに、商品アイデアを発想し、商品の幅を広げていきました。

例えば、ふぞろいのバナナを使ったパウンドケーキを作ったり、ふぞろいのケールを使ったコロッケを作ったり。こんな風に、フードロス削減と生産者支援を果たしつつ、ふぞろいの食材をお客様に楽しんでもらえるよう、様々な工夫をしていきました。

ーー 工夫を加えることで、企画をどんどん生み出していったわけですね。

向井さん:
はい。あとは、畑だけでなく、海のフードロスもあります。海のフードロスの解決に本格的に取り組んだら、色々とお客様に喜んでいただける商品が作れることがわかりました。

例えば、人気商品となっている「ふぞろい魚介のパエリアセット」は、サイズ無選別のシーフードを使って、ちょっと贅沢で、ちょっと気分の上がる食卓をお届けします。

(▲)サイズ無選別のシーフードをたっぷり使った「ふぞろい魚介のパエリアセット」

向井さん:
一般的に、ふぞろいの食材をお客様に販売するときは、まとめて安く売るみたいなことが多いですよね。でも、そういう叩き売りするみたいな世界から脱却できた商品をつくれたのは、本当に良かったと思います。

松山さん:
加えて、『ふぞろいRadish』では、自然の恵みを大切に生かすという観点から、食以外のものも扱っています。

今年7月には、宝石としての規格に満たないながらも、個性的で美しいふぞろいなアコヤ真珠を楽しむエシカルジュエリー「ふぞろいパール」を発売開始しました。

(▲)エシカルジュエリー「ふぞろいパール」

松山さん:
この「ふぞろいパール」は、愛媛県にある無茶々園という、真珠の育つ環境改善活動に1975年から取組み、真珠づくりから宝飾品加工までを一貫生産する真珠養殖事業者のものを扱っています。無茶々園さんは、みかんの有機栽培としても有名で、食の事業でもともと繋がりがありました。

実は、2019年から複数年にわたり、真珠の母貝であるアコヤ貝の大量へい死という困難に見舞われて、真珠生産は大打撃を受けています。

原因の要因は特定されていませんが、温暖化にともなう海水温の激しい変化が一因とも言われています。また、海の環境が厳しくなると、真珠の形がふぞろいになります。貝がストレスを感じると、ふぞろいが生じる可能性も高くなるからです。

ただ、ふぞろいになっているからといって、真珠としての輝きが失われているわけではありません。また、ふぞろいだからこそ、個性の感じられるものが届けられると思いました。

らでぃっしゅぼーやでは、食を中心としながら、衣食住の暮らしを豊かにする様々な商品を扱っています。『ふぞろいRadish』でも、食の領域以外にも、価値あるふぞろい品を世の中に広めていく取り組みを行っていきます。

食卓から暮らしまで、グリーンな生活を届けていきたい

ーー 最後に、『ふぞろいRadish』の展望について聞かせてください。

松山さん:
まだ立ち上がって間もない『ふぞろいRadish』ですが、お客様から好評をいただき、これからのらでぃっしゅぼーやの中核を担う存在として育っていく手応えを感じています。

冒頭でお話ししたように、らでぃっしゅぼーや自体が、環境保全やものを大切にすることを啓蒙することを目的に誕生しているので、私たちらしい取り組みができていると感じています。

これから『ふぞろいRadish』を成長させていくなかで、らでぃっしゅぼーやというブランド全体を、おいしくて楽しくて、作り手の支援やフードロス削減にもつながるグリーンな存在として、より確立させていきたいです。

例えば、らでぃっしゅぼーやでは、各家庭で出た野菜くずを乾燥させたものを回収して、契約生産者にお届けしてたい肥として使用してもらう循環システム「エコキッチン倶楽部」を行っています。

松山さん:
このように、環境配慮した商品を届けることに加え、らでぃっしゅぼーやのサービスを利用いただくことで、お客様の暮らしが環境配慮に自然と貢献でき、楽しくサステナブルな暮らしが実現できる体験を届けていけたらと思っています。

こういった取り組みは、生産者とお客さまを直接つなぐ役割を担っており、川上(畑、産地)・川中(流通)・川下(食卓)と食にまつわるサプライチェーン全体を扱っているオイシックス・ラ・大地だからこそ実現できることでもあります。

大切につくられた食品を、大切にお届けすると同時に、フードロスゼロを目指す。食卓から、暮らしまで、らでぃっしゅぼーやらしい取り組みを続けていきたいと思います。

執筆:井手桂司 / バナーデザイン:尾関真彩 / 編集:ORDig編集部 

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2018年10月の経営統合を経て、第二創業期を迎えたオイシックス・ラ・大地は、「食」の領域にはもちろん、「食 × 〇〇」で幅広い領域の社会課題の解決に向けて、ビジネスを創出していきたいと考えています。

そのためにも、必要不可欠なのが事業開発に挑戦する「仲間」です。

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らでぃっしゅぼーや 商品開発 持続可能な社会へ 新規事業開発
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