「これからの食卓、これからの畑」を理念に、食にまつわる様々な社会課題の解決を目指すオイシックス・ラ・大地。今回は、オイシックス新潟アルビレックスBCプロジェクト統括責任者をつとめる白石夏輝さんを紹介します。
学生時代からOisix EC事業部で内定者インターンとして働きはじめ、プロモーションや顧客体験の向上に取り組む施策を担当。新卒入社からわずか4年で、EC事業本部全体の副本部長に就任しました。その後、海外事業の責任者を経て、2024年からはオイシックス・ラ・大地初のプロ野球球団運営という新たな挑戦に取り組んでいます。

食品宅配事業からはじまり、海外展開、スポーツビジネスへ。多岐にわたる挑戦を重ねてきた白石さんは、どのような想いでキャリアを歩んできたのか。キャリアストーリーインタビューと題して、白石さんのこれまでのキャリアを振り返ってもらいました。
(▼)こちらのインタビューは動画でご覧いただくこともできます。
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若手でも裁量権をもって挑戦できる環境
── はじめに、オイシックス・ラ・大地(当時は、オイシックス株式会社)へ入社を決めた経緯を教えてください。
白石さん:
オイシックスのことを最初に知ったのは、就職活動中でした。もともと僕は外資系企業への就職を考えていたのですが、親友がオイシックスに興味を持っていて。「じゃあお互いに、気になっている会社をそれぞれ受けて、選考の情報を共有し合おう」と、そんな流れで受けてみることになったんです。

── なるほど(笑)。最初は、探偵のような感じで選考を受けていったんですね。
白石さん:
そうなんです(笑)。でも、選考を進めるなかで、だんだん自分の考えが変わっていったんですよね。社員の方と話す機会が多くて、経営層とも直接話せる機会もあって。「この人たち、すごいな」って、素直に思ったんです。
出会った人たちはみんな個性的で、ちょっとイケイケな雰囲気もあって(笑)、それでいて、すごく頭の回転が速いと感じました。そんな「すごい」と思える人たちに囲まれた環境で、自分も挑戦してみたい。そう思ったことが、入社の決め手になりました。
── もともと外資系企業で働くことにも興味があったという話でしたが、それはどういう理由からだったんですか?
白石さん:
就職活動で僕が重視していたのは、裁量権の大きさでした。外資系企業のほうが、日系企業よりも若いうちから大きな裁量を与えられるイメージがあって、そこに惹かれたんです。
そして、若いうちから裁量をもって働ける環境というのは、オイシックスにも当てはまると感じました。当時のオイシックスはまだ規模は小さかったものの、面白くて優秀な人たちが集まっていて、若手でもどんどん挑戦できる風土がある。そういった環境に強く魅力を感じました。
お客さまの生の声に触れたインターン時代
── 白石さんは、内定承諾後にインターンをされていたそうですが、そのときはどんな活動をしていたんですか?
白石さん:
最初に担当したのは、SEO対策でした。どうすれば検索で上位に表示されるかを考える仕事だったんですが、これが自分にまったく合わなくて(笑)。そこで上司に相談して、お友達紹介の仕組みをリニューアルするプロジェクトに参加させてもらうことになりました。
印象的だったのは、自分の意見をすごく真剣に受け止めてくれたことです。上司の意見に対して「僕はこう思います」と意見がぶつかることもありましたが、ちゃんと議論してくれるんです。仲間として迎え入れてもらっている感覚がありました。
最終的に、僕がインターン時代の大半を過ごしたのは、Oisixのオフラインプロモーションの現場でした。商業施設やスポーツジムなどにブースを出して、道行く人に声をかけながら、Oisixのサービスをご案内するという活動です。

白石さん:
この仕事の中で印象的だったのが、ブースに立っていると、実際にOisixを利用しているお客さまから声をかけていただけることでした。
「Oisixに本当に助けられてるんです」とか、「Oisixがなかったら、今の生活は考えられません」といった言葉をいただいて。Oisixというサービスが、どうお客さまの生活に役立っているのかを、肌で感じることができました。
ネットビジネスって、お客さまと直接やり取りする機会がどうしても限られるじゃないですか。だからこそ、このときの体験は本当に貴重でした。お客さまのリアルな声を自分の中に蓄積できたことは、入社後のすべての仕事に活きていると思います。
新卒4年目でEC事業部の副本部長へ就任
── 新卒入社後は、Oisix EC事業部へと配属となりました。ここでは、どのような仕事を担当していたんですか?
白石さん:
入社後は、新規会員の獲得を目的としたプロモーション施策を行う「プロモーション室」に配属となり、主にSNS広告まわりの業務を担当しました。
そして、入社3年目にはプロモーション室の室長に就任させてもらいました。メンバーは全員年上という環境でしたが、本当に周りに助けてもらいましたね。推進した施策が、会社の半期ベストプロジェクトにも選ばれるなど、大きな成果を得ることもできました。
その後は、Oisixのさらなる成長を目指して、プロモーション以外の領域にも、少しずつ仕事の幅を広げていきました。

── 4年目には、Oisix EC事業部全体の副本部長に若くして就任されています。これはご自身が望んでのことだったのでしょうか?それとも抜擢という形だったのでしょうか?
白石さん:
どちらもあると思います。自分から希望した部分もありますし、会社として期待を込めてもらった部分もあると感じています。
当時は、プロモーション室に加えて、Oisixの売り場をつくるチームのマネージャーも兼任していて、自分が関わる業務領域が広がっていたんですよね。そうしたなかで、役職を持ったほうが、事業部全体の運営においても、自分自身のキャリア形成においても、いいだろうと考えました。
── そして2018年にはOisixのCXO(チーフ・エクスペリエンス・オフィサー)にも就任。貪欲に挑戦を重ねていますが、こうした背景にはどんな想いがあるのでしょうか?
白石さん:
僕が常に意識しているのは、「自分に与えられたミッションをどうすれば達成できるか」ということなんです。CXOに就任した際も、まさにその延長線上にありました。
Oisixにとって、お客さま体験をより良くしていくことは重要なテーマですし、そのためには様々な部署との連携が求められます。そう考えた時、CXOというポジションがあったほうが、そのミッションをより前に進められると思いました。そこで、社長の宏平さん(髙島宏平)に相談し、CXOという役割を新たに設けてもらいました。
海外事業、そしてスポーツビジネスへの挑戦
── 入社6年目には、自らの希望で海外事業部に異動し、Oisix上海やOisix香港の事業責任者として新たな挑戦をスタートされています。そもそも、海外事業に挑戦しようと思ったきっかけは何だったんでしょうか?
白石さん:
きっかけは、上海に視察へ行ったことでした。CXOとしての活動をしていた時、中国では顧客体験のデジタルシフトが急速に進んでいるという話を耳にして、「これは自分の目で見ておきたい」と思って現地に足を運んだんです。
実際に行ってみたら、とにかくすごくて、衝撃を受けました。「勝算はわからないけど、こういうフィールドで戦ってみたい」と素直に思ったんですよね。挑戦自体に意味があると感じましたし、もし成功すれば、とんでもなく面白いことになるかもしれないと。
── 一筋縄でいかないことも多々あったと思いますが、海外事業に挑む中で特に学びになったと感じることは何ですか?
白石さん:
結果的に、上海での事業はうまくいかず、撤退という形で終わってしまいました。ですが、そこで得た学びは本当に大きかったです。
現地の知識もなく、頼れる人脈もないなかで、ゼロからビジネスを立ち上げていく。そんな経験は初めてでしたし、正直、苦しいこともたくさんありました。でもその分、すべての経験が自分にとっての財産になったと感じています。

── そして2024年の初めには、オイシックス新潟アルビレックスBCプロジェクトの統括責任者に就任されています。これは、どういった経緯だったのでしょうか?
白石さん:
上海事業の撤退が決まって、「次は何をやろうか」と考えていたタイミングで、宏平さんと面談する機会があったんです。その時に「野球をやってみない?」と声をかけてもらって。
スポーツビジネスなんて全くの未知の領域でしたが、そんな機会をいただけるのはすごく貴重ですし、なにより純粋に「面白そう!」と思ったんですよね。それで、ぜひやらせてくださいと、すぐにお返事しました。
── スポーツビジネスという新しい領域での挑戦になりますが、これまでの経験が活きていると感じることはありますか?
白石さん:
お客さまと向き合い、多くの方に支持していただけるように試行錯誤する。そのアプローチ自体は、これまで取り組んできた仕事と変わらないと感じています。
また、球団の運営では、地域の方々や様々な企業と協働していくことが不可欠です。そこでは、コミュニケーション力やマネジメントスキルがとても重要になってきます。そういった意味でも、これまでの経験で培ってきた力が活きていると感じますし、同時にもっと磨いていかなければとも思っています。
オイシックス・ラ・大地は、手を挙げたもの勝ち
── 白石さんのキャリアを振り返ると、まさに挑戦の連続という印象です。ご自身では、どのような点が評価され、多くの挑戦の機会につながったと感じていますか?
白石さん:
宏平さんがよく「オイシックス・ラ・大地は、手を挙げたもの勝ち」と言うんですが、本当にその通りだなと思うんですね。
僕のキャリアを見ていただくとわかるように、年齢や社歴に関係なく、挑戦したいという意志を示せばチャンスをもらえる。そこは、この会社の素晴らしいところだと思っています。
そのうえで、挑戦の機会を多くいただけた理由のひとつは、やはり結果を出してきたことだと思います。自分に任されたミッションに真摯に向き合い、ひとつひとつ実績を積み重ねていくことで、「次も任せてみよう」と思ってもらえているのかなと。
── 最後に、ご自身のキャリアを振り返ってみて、オイシックス・ラ・大地で働く魅力とは何でしょうか?
白石さん:
実は、入社当初は「3年くらいで辞めよう」と思っていたんです(笑)。当時は起業への憧れも強くて、若くして起業することが成功の条件みたいな空気も世の中にあったので。
でも、結果的には10年経った今でも、この会社で働き続けています。その大きな理由は、やはりオイシックス・ラ・大地の変化のスピードの速さにあると思います。
もともとは食品宅配ECからスタートした会社が、いまではプロ野球の球団経営にまで取り組んでいる。食を軸にしながら、次々と新しい領域に挑戦していて、一つの会社にいながら多彩な経験ができる。それはすごく恵まれた環境だと感じています。
一方で、10年前から変わらないのが、挑戦したいと手を挙げた人に機会を与えてくれる風土です。
意志を持って行動し、しっかりと実績を積み重ねていけば、年齢や社歴に関係なくチャレンジを任せてもらえる。それこそが、オイシックス・ラ・大地の最大の魅力だと思いますし、僕がこの会社で働き続けたいと感じる一番の理由でもあります。
