「これからの食卓、これからの畑」を理念に、食にまつわる様々な社会課題の解決を目指すオイシックス・ラ・大地。今回は、大学2年生の秋から長期インターンを始め、Oisixの新サービス『ヘルスケアOisix』のチームで、ミールキットのレシピ開発に携わっている石坂莉子さんを紹介します。
高校時代から「将来は食の課題を解決する仕事に携わりたい」という想いをもち、栄養学を学ぶ大学に進学した石坂さん。学生のうちに食の現場を経験できるインターン先を探す中で、「食の社会課題をビジネスの手法で解決する」というオイシックス・ラ・大地の企業理念に共感し、レシピ開発の最前線に飛び込むことに。
長期インターンとしてレシピ開発に取り組む中で、新メニューをゼロから開発するなど、学生の枠を超えた挑戦を続けている石坂さん。1年以上にわたるインターンの中で、どのような学びや気づきを得られたのか。石坂さんに話を聞いてみました。
(▼)こちらのインタビューは動画でご覧いただくこともできます。
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食で困る人を支えたい。その想いが原点に
── まずは、石坂さんの「食」への想いの原点について伺いたいです。大学では栄養学を学ばれていますが、その前から強い関心を持っていたとか。
石坂さん:
はい。中学生の頃に料理教室に通い始めて、お菓子づくりを中心に習っていました。そこで、つくる楽しさや食への興味が一気に広がったんです。ただ、そこからもう一歩踏み込んだ意識を持つようになったのは、高校時代の経験がきっかけでした。
1年間かけてテーマ研究に取り組む授業があり、小麦の代替食材として知られる米粉を題材に選んだんです。研究を進める中で、アレルギーによって日々の食事に困っている方が多くいることを知り、「将来は食の課題を解決する仕事に携わりたい」という想いが強くなっていきました。

── 単に料理が好きというだけではなく、「食で困っている人の力になりたい」という想いが原点なんですね。そんな中で、企業でのインターンを考えたのはどういうタイミングだったんですか?
石坂さん:
大学の授業がとても忙しい中で、2年生の後期だけ急に授業数が減る期間があったんです。せっかく時間ができたなら、「この期間を何もしないまま終えるのはもったいない」と感じました。それで、学生のうちに食の現場を経験できるインターン先を探してみようと思ったんです。
── インターン先は“食に関わる会社”に絞って探されたんですよね。
石坂さん:
はい。食に関連する企業を中心に探す中で、オイシックス・ラ・大地のWebサイトに書かれていた「食の社会課題をビジネスの手法で解決する」という言葉を見つけて、「これだ!」と思いました。
世の中に食の課題はたくさんありますが、一方的に寄付をするような形ではどこかで限界が来てしまうと以前から感じていて。ビジネスとして仕組み化することで、持続的に解決していくという姿勢が、すごく自分の考えにフィットしたんです。
── オイシックス・ラ・大地の理念と、石坂さんの原点がつながった瞬間だったんですね。
石坂さん:
そうですね。また、『ORDig』に掲載されているインタビューを読む中で、学生であっても裁量を持って仕事に挑戦できる環境があることを知って。「自分で考えて動く経験こそ、自分を大きく成長させてくれるはず」と思い、ここでインターンをしたいと思いました。
新サービスのレシピ開発に、真っ向から挑戦
── 石坂さんはインターン生として、新サービス『ヘルスケアOisix』のレシピ開発を担当されていますよね。具体的には、どんな業務をされているんですか?
石坂さん:
ヘルスケアOisixは、がん治療中の方やそのご家族の食事をサポートするための食事支援サービスです。国内外のガイドラインや研究結果をもとに、医師や管理栄養士が監修したミールキット『ヘルスケアKit Oisix』を提供しています。

石坂さん:
その中で私は、既存レシピのリニューアル と 新メニューの開発 の2つを担当しています。
既存レシピのリニューアルに関しては、サービス内で定められている栄養価の基準変更に合わせて、使用する食材や調味料を調整したり、お客さまからいただいた声をもとに改善を加えたりしています。
一方、新メニューの開発では、先輩のレシピ担当の方から「季節感のあるメニューにしたい」「この食材を使いたい」など大枠の要件をいただきます。そこから先は、具体的なメニューの方向性も、使用する食材・調味料も、すべてゼロから組み立てていく形になります。

── かなり裁量がありますね。最初はびっくりしませんでしたか?
石坂さん:
しました(笑)。大学で栄養学や調理学は学んでいるとはいえ、一からレシピを考える経験はほとんどなかったので、「いきなりこんなに任せてもらえるんだ!」という驚きと不安が半々でした。でも、その分ワクワクもすごく大きかったです。
── 実際に取り組む中で、難しさを感じた部分はありましたか?
石坂さん:
はい、もう全部が難しかったです(笑)。特にヘルスケアKit Oisixは、栄養価の条件や制約がかなり多いので、決められた基準に合わせつつ、“おいしさ”も妥協しないレシピに仕上げる必要があります。その両立が本当に大変でした。
さらに、私はインターン生なので、週5日出勤できるわけではなく、使える食材や調味料を覚えたり、ミールキットの構造を理解したりするためのインプットの時間も限られていて…。最初は知識が追いつかず、本当に苦戦しましたね。
ゴールから逆算して動くことの大切さを痛感
── ゼロからのレシピ開発はかなり難易度が高いと思いますが、先輩からのアドバイスで特に印象に残っているものはありますか?
石坂さん:
いろいろとアドバイスをいただいた中で、特に印象に残っているのが「まずは“何を大切にするか”を決めたほうがいいよ」という言葉です。
メニューをリニューアルするとき、私はなんとなく「こういう味付けにしたい」「こういう方向性がいい」と考えて進めてしまっていて。でも軸が曖昧なままだと、途中で迷ってしまったり、お客さまに届けたい価値からブレてしまうことがあるんですよね。だからこそ“何を大切にしたいのか”を最初に決めることが大事だと教えていただきました。
特にヘルスケアOisixの場合、事業部として「このニーズがあるか確かめたい」といった仮説をもとにメニューづくりが行われています。その目的から外れてしまうと、サービスの成長につながらない。その視点はすごく大きな気づきでした。

── なるほど。まずは目的を明確にし、軸を決めることが大事ということですね。
石坂さん:
はい。最初は自分の好みで味を整えてしまうことも多かったんですが、いただいたフィードバックのおかげで、「誰に向けたメニューなのか」「どんな困りごとを解きたいのか」を考えるようになりました。
そしてこの考え方は、レシピ開発だけでなく仕事全般にも通じると感じています。最初に目的や軸を明確にしておけば、迷ったときに立ち返る場所ができるので、結果的に自分の判断にも自信が持てるようになるんです。
── インターン生であっても、そうした“考えるプロセス”をしっかり求められる環境なんですね。
石坂さん:
そうですね。「なぜそう考えたのか」「どうしてその味付けにしたのか」という背景を説明すると、先輩方がとても真剣に受け止めて、より良くするための提案をくださいます。インターンだから意見が軽く扱われるということは全然なくて、むしろ「まずはやってみよう」と背中を押してもらえる環境だと感じています。
企画から運営まで。未経験への挑戦で広がった視野
── 石坂さんにはレシピ開発のインターンだけでなく、学生向け短期インターンの企画・運営にも携わっていただきました。
石坂さん:
はい。学生同士でチームを組んで、実際にレシピ開発にチャレンジしてもらうというプログラムです。レシピ担当の社員さんからお題が出されて、それをもとにレシピを考案し、試作を重ねながら完成させていきます。最後は、レシピ開発やOisixでマーケティングを担う社員さんに向けてプレゼンを行ってもらいました。

── かなり実践的なプログラムですよね。その企画を、ほぼ一人で担われていたとか。
石坂さん:
そうですね。企画から当日の進行、参加者への案内まで、ほとんど一人で担当しました。こういった経験がなかったので、正直とても大変でした…(笑)。でも、その分やりがいもすごく大きかったです。
── 実際に、企画側として関わる中で気づいたことはありましたか?
石坂さん:
はい。まず、裏側の準備が想像以上に大変だということに気づきました。情報を「どのタイミングで」「どの人に」「どの手段で」伝えるかを整理していないと、参加者にうまく届かないんだなと痛感しましたね。細かな部分に気を配らないと、プログラム全体の流れもスムーズにいかない…というのはすごく学びになりました。

── 参加した学生さんから学びがあった、というお話もされていましたよね。
石坂さん:
はい。同世代の学生の皆さんが考えるレシピの見せ方やスタイリングがとても新鮮で、逆に自分のインプットになることも多かったです。普段は少人数でレシピを組み立てているので、自分にはなかった発想や視点に触れられたのは貴重な経験でした。
── 今回の企画を通して、石坂さん自身が特に成長したと感じる部分はどこですか?
石坂さん:
大きくは二つあって、「企画力」と「やり切る力」です。企画をゼロから考えて、色々な方の協力をいただきながら形にしていく。そんな経験はこれまでありませんでしたし、自分で主体的に動く感覚がつかめたと思います。
また、今回は10日間のインターンプログラムで、期間中ずっと学生の皆さんに並走する形だったので、最後まで責任を持ってやり切ることの大変さと大切さも強く実感しました。レシピ開発とは別軸の経験でしたが、新しい領域に挑戦したことで学びの幅が広がったように感じています。
踏み出すことで、見える景色が大きく変わる
── 最後に、オイシックス・ラ・大地では長期インターン生を随時募集していますが、どんな人におすすめしたいですか?
石坂さん:
自分から何か行動したいと思っている人には、すごく向いている環境だと思います。
私は「食べること・つくることが好き」という気持ちに加えて、「食で困っている人の力になりたい」という想いがずっとありました。自分の手で食の社会課題に貢献したいという気持ちが、行動の原動力になっていたんです。
なので、食が好きな人はもちろん、そうじゃない人でも、「何かに挑戦してみたい」「自分の力で社会課題に対して、何かアクションしたい」という気持ちがあれば、必ず得られるものがある環境だと思います。
── 当事者意識があれば、インターン生でもしっかり挑戦できる環境ということですね。
石坂さん:
はい。インターンだから意見が通らない、ということは全くなくて。むしろ、「まずはやってみよう」「その考え方いいね」と背中を押してくれる人ばかりです。自分の考えを持って動けば、誰かが必ず支えてくれる。そんな安心感があります。
私も初めの頃は、自分の意見を言うのが怖かった時期があったんですが、勇気を出して発信してみると、とてもポジティブな反応ばかりでした。「まず行動したことが素晴らしい」と言ってくれる文化があって、本当に“言ったもん勝ち”なんです。
インターンに挑戦したことで、私自身、できることも見える景色も大きく変わりました。だからこそ、少しでも「やってみたい」「挑戦したい」と思っている人は、迷わず飛び込んでほしいなと思います。

オイシックス・ラ・大地は、インターンを募集中!
オイシックス・ラ・大地は、「これからの食卓、これからの畑」を理念に、食の社会課題に挑み続け、多岐にわたる事業を展開中です。
この記事を読んで、少しでも「挑戦してみたい」と思った方へ。オイシックス・ラ・大地では、長期インターンとして働く学生を随時募集しています。ビジネスの現場で裁量ある仕事に挑戦し、自らの成長を加速させたい方、ぜひ以下のリンクからご応募ください。





