オイシックス・ラ・大地の「挑戦」を深ぼる

学びを共有し、社員同士のつながりを育む。オイシックス・ラ・大地のWeb社内報『ORDeep』とは?

学びを共有し、社員同士のつながりを育む。オイシックス・ラ・大地のWeb社内報『ORDeep』とは?

リモートワークの普及が進む現在、組織内でのコミュニケーションや部門を横断したナレッジ共有の方法を見直している企業が増えていると聞きます。そのなかで、社員同士のつながりを生む存在として価値を期待されているのが、社内報です。

経営層からのメッセージや社内動向の伝達をはじめ、各部門での成功事例や専門知識の共有、メンバー同士のコミュニケーション促進など、様々な役割を担う社内報。従来は冊子などの紙媒体が主流でしたが、昨今はWebやアプリなど配信方法も多様化しています。

昨年、オイシックス・ラ・大地においては、社員数や拠点数が増え、組織規模が大きくなるなかで、社内報をリニューアル。「オイシックス・ラ・大地をDeepに知れるメディア」という想いを込めたWeb社内報『ORDeep(オーディープ)』がはじまりました。

社長からのビデオレターや社員へのインタビュー記事など、様々なコンテンツが毎日更新される『ORDeep』。リニューアルから半年以上が経ちましたが、「社内のことが、よりわかるようになった」と社内から好評を得ています。今回、『ORDeep』の企画・編集をつとめる経営企画部の関裕子さんと小峰葉子さんに詳しく話を聞いてみました。

社内を繋ぐ架け橋として、届け方を試行錯誤中

── はじめに、どんな内容が『ORDeep(オーディープ)』に日々アップされているのかを社外の方に伝えたく、おふたりから紹介いただけますか。

小峰さん:
はい。はじめに紹介するのは、経営からのメッセージを社内に届けるために、隔週金曜日に配信している社長の宏平さん(髙島宏平)からのビデオレターです。

小峰さん:
動画の時間は10分程度で、会社が目指す方向性や宏平さんが感じている課題感など、様々なトピックについて話していきます。どんな内容を語ってほしいかのリクエストも受け付けていて、質問を送ることもできます。このビデオレターは最もよく見られるコンテンツのひとつで、やはり経営トップの考えを知りたいというニーズを多くの社員が持っていることを感じます。

以前も朝礼などの場で宏平さんの話を聞く機会がありましたが、動画の形態にしたことで、壇上よりパソコンの画面のほうが距離感が近いため、宏平さんの存在がより身近に感じられるようになったという声も聞きます。また、自分の都合がいい時間帯に見ることができるため、話が腑に落ちやすくなったという声もあります。

現在は動画で話した内容を文章に起こしたものも同時に収録の翌日には配信し、メンバーそれぞれのスタイルで宏平さんのメッセージに触れてもらえるようにしています。今後も、この企画はどんどんブラッシュアップしていきたいですね。

関さん:
宏平さんに関する企画だと、社内メンバーからの仕事における様々な相談に対して、宏平さんの視点で答えていく『Kohey’s Eye』という連載企画も人気です。

関さん:
もともと新人研修の一環で、入社後3ヵ月前後で宏平さんと新しく入ってきたメンバーが接点をもちつつ、相談できる場を設けています。そこでの会話の内容を、本人の許諾を得て記事化したものがこちらです。

ここでは、仕事の進め方・企画の立て方・メンバーとのコミュニケーションなど、様々なテーマの相談があります。相談者と同じような悩みを抱えているメンバーは多く、宏平さんの話を聞いて、ヒントをもらえたという声をよく聞きます。

また、宏平さん以外にも、ORDeepでは様々な役員に登場してもらっています。オイシックス・ラ・大地には、様々な専門性やバックグラウンドを持っている役員がいますが、部署が違うと、遠い存在になってしまいます。それがすごくもったいないと思い、役員メンバーがどんな人かを紹介する記事も作成しています。

── 確かに、自分が所属する部門以外の役員のメンバーとは接点が少ないので、こういう企画は貴重だと感じました。

小峰さん:
ORDeepを運営するうえで、会社全体の距離をいかに近づけるかは意識していますね。

宏平さんや役員メンバーがどんな考えのもとで会社の舵取りをしているかを知ると視座が変わりますし、どういう意図を持って戦略が作られているかを理解できると、日々の仕事に向き合う姿勢が変わると思います。また、社員が増えていくなかで、会社として大切にしていることをしっかりと発信していく必要もあります。

社内報は社内を繋ぐ架け橋のような場だと思っているので、これからも試行錯誤しながら、どういう形がいいのかを追求していきたいです。

知見を共有し、挑戦する人にヒントを届けたい

── また、ORDeepには経営メンバー以外にも、様々な社員が登場しますよね。

関さん:
はい。オイシックス・ラ・大地には、様々なプロフェッショナルがいて、多種多様な挑戦をしています。それぞれが働くなかで培った知見を全社で共有すべく、社員へのインタビュー記事には力を入れています。

その企画のひとつに、『価値提案の芽』という連載企画があります。新規事業や新サービスに挑戦しているメンバーにインタビューをし、どんな風に新しい価値提案をしているのかを聞いていきます。

関さん:
オイシックス・ラ・大地の行動規範のひとつに「前例はない、だからやる」という言葉がありますが、現在、社内では多くの新規事業や新規サービスが動いています。とはいえ、新しい価値をつくるのは簡単なことではなく、挑戦している社員にとって少しでも考え方のヒントになればと思い、この企画をやっています。

また、『教えて〇〇さん!』シリーズと題して、「フードテック」や「ESG」など社会的に関心が高まっているトピックに対して、その領域に詳しい社内のプロフェショナルに解説してもらう企画もやっています。

その領域について詳しく学べることに加えて、「オイシックス・ラ・大地として、どういう風に関わっていくべきか」ということも提言してくれるので、自分ごと化しやすいという声をもらっています。

小峰さん:
また、オイシックス・ラ・大地には行動規範をまさに体現するようなアクションをしたメンバーを毎週表彰する制度があるのですが、受賞したメンバーにインタビューをし、アクションの背景にある考えを聞かせてもらう企画も行っています。

関さん:
他にも、『悩みに効いた一冊』や『新入社員に聞いてみた』といった連載企画などを行っています。ORDeepを読んでもらうことで「この部署には、こんな考えをもった人がいるんだ」とか「この人と話をしてみたい」と思えるような、コミュニケーションのフックとなる記事を届けることを意識して企画しています。

こだわりを込めて、それぞれの記事を企画

── ここからはORDeepを運営していくなかで意識していることを聞かせてください。まず、それぞれの記事を編集する際に意識していることはありますか?

関さん:
まず、「読みやすさ」はかなり意識していますね。読者となる社員は、それぞれのミッションを達成するために忙しく働いています。そんな忙しい仕事の合間のちょっとした隙間時間でサクッと読めるように、文字量を制限したり、ビジュアル化したり、読みやすさを高める工夫をしています。同時に、記事の閲覧数や読者の反応を見ながら、どう改善していくかをチーム内で話し合っています。

また、読む価値のあるメディアと思ってもらうために、社員にとって「使える情報」を載せることに徹底的にこだわっています。例えば、社員インタビューで聞いた話を記事化する時には、ラーニングを分かりやすく噛み砕き、同じような悩みを持つ人が関心を持ちやすい見せ方へと編集することを意識しています。

関裕子さん。
経営企画本部 IC進化セクション マネージャー
2016年株式会社大地を守る会(当時)に新卒入社。新規会員開拓部署に配属直後、2017年の経営統合を機に経営企画部へ異動。統合前後の社員間コミュニケーションや、新会社のミッション伝達方法などの立案・実行を担う。現在も拡大する社員数と多様化する働き方に合わせたインターナルコミュニケーションを日々模索中。2020年育休復帰後にマネージャーへ。

小峰さん:
そうですね。社員インタビューの企画を立てる時にも、「どういう課題や悩みを持っている社員に、どういう価値や情報を届けたくて、どういう話を聞くのか」ということをしっかりと考えてから、取材にのぞむようにしています。何となくで記事をつくらないことを、ORDeep編集部内で徹底していますね。

関さん:
あとは、記事で取材した人が、自分のことや仕事について語る過程で何かの気づきに繋がったり、次の仕事がしやすくなるものにできるといいなと思っています。

ORDeep以前にも冊子の社内報を発行していたのですが、取材した人から「記事を家族に見せました」とか「記事をきっかけに、他部署の人から声をかけられました」という話があり、仕事のやりがいや新しい繋がりに役立つ面があるんだと嬉しくなりました。ORDeepでも、そうした価値を届けていきたいと考えています。

── そうしたこだわりはORDeepを読んでいると、すごく感じます。一方で、こだわりを持ちながら、毎日更新していくのは大変ではないかと感じますが、いかがですか?

関さん:
考えてみると、社内には記事にしたいと思える情報が溢れていて、「これも伝えたい、あれも伝えたい」と企画を立てるうちに、更新のスケジュールがどんどん埋まっていくんですよね。こんなに社内に宝があるのに、活かさないでどうするという使命感があります。

小峰さん:
また、会社自体の変化のスピードが早いので、社内の動向をスピード感をもって共有することも心がけています。そういう意味では、「毎日更新を目指して頑張っている」というより、結果的に毎日更新という形になっていますね。

小峰葉子さん。

経営企画本部 IC進化セクション
前職では国際物流・航空貨物事業に関わった後、新規就農を目指したことをきっかけに2015年オイシックス株式会社(当時)に社長秘書として入社。現在までに2度の産休育休を経験。OisixのSNSの中の人携わったり、当社の社会貢献活動の担当者として活動。現在は社員へ会社情報を伝達することをメインミッションに置く。

── ORDeepにリニューアルして半年が経ちましたが、おふたりが印象に残っているエピソードなどあれば、教えてください。

関さん:
オイシックス・ラ・大地に転職したての方から「ここまで情報を共有しているのはすごい」「こんなに色々なことが、ここで全部知れてしまうんですね」と言われた時は嬉しかったですね。

転職したての頃は、会社の情報をあまり知らなくて、不安になると思うんですよね。そんななか、読んでいただくことで不安を少しでも払拭し、新天地での活躍を後押しできる存在に、ORDeepがなれたらと考えています。

小峰さん:

また、最近では、社内から「ORDeepで取り上げてもらうことで、自分たちの取り組みを社内の多くの人たちに知ってもらいたい」と企画の相談をもらうことがあるのも印象的です。仕事は多くの人の協力があってこそ、高い成果を生むと思いますので、協力者や賛同者を募るハブとしての価値をORDeepが発揮できたらいいと考えています。

つながりを生む場として、育てていきたい

── 最後に、改めて、ORDeepのこれからの抱負を聞かせてください。

小峰さん:
もともとオイシックス・ラ・大地は社内のコミュニケーションを大事にしてきました。現在は感染症予防の観点から中止になりましたが、朝礼などのオフィシャルな集まりのほかに、毎月月末にはオイシックス・ラ・大地で取り扱うおいしい食材を食べながら、社員同士が交流するイベントが開かれるなど、部門間を越えたつながりを生む様々な企画を実施してきました。

リモートワークが普及してからも、「横のつながりを持ちたい」という要望は社員から多く寄せられていました。私たちも、オンライン上で社員同士が集えるバーチャルオフィスを企画したりと、色々と試行錯誤をしていきました。

オイシックス・ラ・大地には本当に様々なプロフェッショナルな人たちがいるので、つながりをつくることで、新しい視点に気づいたり、仕事を進める上でのヒントを得ることが沢山あるはずです。そうした横のつながりを、ORDeepを通じて育んでいきたいです。

関さん:
また、オイシックス・ラ・大地の行動規範のひとつに「当事者意識、当事者行動」という言葉があります。会社の抱える課題に対して、経営メンバー任せにするのではなく、「みんなで考えて、みんなで行動していこう」とする姿勢が文化として根付いていると感じます。

ただ、当事者意識を持つためには、会社のことを理解できてないと難しいですよね。経営トップがどんなことを考えているかだったり、それぞれの部門でどんな課題感のもと、どんな取り組みをしているのかを把握していないと、なかなか自分ごと化できないと思います。

会社規模が大きくなるなかで、オイシックス・ラ・大地の理念である「これからの食卓、これからの畑」を実現すべく、一人ひとりの社員が主体的に動いていくために、社内コミュニケーションはますます重要になってくると感じています。

社員同士のつながりを生む場として、これからもORDeepを育てていきたいです。

執筆:井手桂司・編集:ORDig編集部

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