オイシックス・ラ・大地の「挑戦」を深ぼる

「右脳と左脳のバランスをいかにとっていくか」── ワクワクやトキメキを届ける『Oisix』のデザインの裏側

「右脳と左脳のバランスをいかにとっていくか」── ワクワクやトキメキを届ける『Oisix』のデザインの裏側

食卓に「おいしい」を届けるのはもちろん、お買い物する時に少しでもトキメキを感じてもらいたい。Oisixが届く時には、まるでプレゼントが届くようなワクワクを。そんな願いを込めて、Oisixのデザイナーたちが様々な工夫を凝らした作品の一部を紹介するWebサイト『Oisix Design Museum』が公開されました。

オイシックス・ラ・大地では40名を超えるデザイナーが在籍しており、商品のパッケージデザインから、カタログやリーフレット、お客さまの体験を高めるグッズ、WebサイトやアプリのUI/UXなど、様々な場面で活躍しています。

どのようなことを日々考え、オイシックス・ラ・大地のデザイナーたちはデザインに取り組んでいるのか。今回、Oisixのデザイナーとして、PB商品のパッケージデザインやダンボールのデザインなどを担当している髙橋凪沙さんに話を聞いてみました。

お客さまの声を聞く文化に惹かれて

── はじめに、オイシックス・ラ・大地で働くことを決めた理由を教えてください。

髙橋さん:
前職は印刷系のデザイン会社で働いていて、商品パッケージ、広告やチラシ、カタログなどのグラフィックデザインを手がけていました。化粧品や食品など様々な業界の仕事を担当させていただき、多くの経験を積ませてもらいました。

ただ、自分が携わったデザインに対して、クライアント企業の窓口となる担当者の方々から評価をいただくことはありますが、その先にいる実際のお客さまの反応があまりわからないことにモヤモヤした思いを感じることもありました。

自分がデザインを通じて伝えたいと思ったものが、本当にお客さまに届いているのかを知りたい。事業会社のデザイナーであれば、お客さまの生のお声を聞けるんじゃないか。そう思うようになり、事業会社への転職を考えるようになりました。

その中で、オイシックス・ラ・大地に惹かれたのは、もともと私自身が食に興味をもっていたこと。また、オイシックス・ラ・大地にはお客さまの声を聞く文化があることを知って、まさに自分が求めている職場だと感じたことです。

髙橋凪沙さん。

お客様の生の声を聞きながらブランドを育てていける環境に魅力を感じ、オイシックス・ラ・大地に入社。主にOisixブランドの商品パッケージやダンボールのデザインを担当。2021年からはパッケージの他、Upcycle by Oisixの全体ディレクションも担当。

── 入社以降、高橋さんはサービス進化室のデザインセクションで働かれていますが、どんな仕事をしているチームですか?

髙橋さん:
サービス進化室は、オイシックス・ラ・大地の各ブランドを5年後も10年後もお客さまに愛用いただくために、新サービスや新商品の立ち上げを担っている部署となります。プロジェクトごとにチームが分かれていて、企画からオペレーション設計に至るまで、そのチームで一気通貫で全てやっていきます。

チーム人数は4〜5名くらいがほとんどで、企画者となるマーケターと私のようなデザイナーが所属しており、複数のチームを掛け持ちする場合もあります。

少人数でプロジェクトを推進するので大変ではありますが、その分、「自分たちのサービスや商品」として愛着が湧きます。私は自分で色々やってみたいタイプなので、サービス進化室の働き方は性に合っていると感じています。

(▲)髙橋さんは『Upcycle by Oisix』のデザインも担当

デザインの裏側にある想いを伝えたい

── 23年6月に『Oisix Design Museum』が公開されました。髙橋さんがこの企画を担当したと聞いていますが、どういう想いがあったのでしょうか?

髙橋さん:
きっかけとしては、「Oisixが大切にしている姿勢をお客さまに伝えられたら」という想いがありました。サイトにも書かせてもらいましたが、Oisixでは「おいしい」を届けるのはもちろんのこと、「トキメキ」や「ワクワク」といったものも届けたいと考えています。

そのため、手前味噌ではありますが、様々な企画をやってきているんですね。お子さまと一緒に楽しめるペーパーツールだったり、食卓が楽しくなるマグネットコースターだったり。とんとん相撲をつくったこともあるようです(笑)。

せっかくならば、過去の企画をアーカイブとして閲覧できる場所をつくり、Oisixの姿勢をお客さまに少しでも感じてもらいたい。そうした願いを込めて、この『Oisix Design Museum』を企画しました。

── 『Oisix Design Museum』では、過去にお届けしてきた期間限定デザインのダンボールも展示されていますよね。

髙橋さん:
そうですね。オイシックス・ラ・大地の行動規範であるORDism(オーディズム)のひとつに「お客さまを裏切れ」があり、これは「お客さまの期待を超え、どうやって半歩先のサービスを提供するかを全身全霊で考える」ことを意味しています。

期間限定デザインのダンボールは、私たちサービス進化室のデザインセクションが中心となって行っていますが、この企画のことを「サプライズプロジェクト」と私たちは呼んでいます。お客さまにいい意味で驚きを届けようというプロジェクトです。

ありがたいことに、これらの期間限定デザインのダンボールは、多くのお客さまから好評をいただき、「もっとやってほしい」というお声を多数いただいています。これまでのOisixでは期間限定デザインのダンボールは年に1〜2回程度の実施でしたが、今後はもう少し頻度を高めていきたいと考えています。

(▲)2023年春にサプライズで届けた、桜柄のダンボール

右脳と左脳のバランスをいかにとるか

── 期間限定ダンボールは社内から見ても毎回ワクワクする企画なのですが、どんなことを意識してデザインしているんですか?

髙橋さん:
ひとつは、パッと見た瞬間に華やかな気持ちになれるとか、ワクワクした気分になれるとか、そうした直感的な気持ちよさです。その上で、企画にもよりますが、Oisixがお客さまに伝えていきたいことも上手く表現できたらと考えています。

例えば、2022年のクリスマス限定ダンボールでは、サンタクロースがクリスマスの準備をする様子にかけて、Oisixのサステナブルな取り組みを絵本的に表現してみました。また、トナカイが色々なところに隠れているのですが、トナカイのいる箇所にはOisixのサステナブルな取り組みを伝えるイラストや言葉が書かれています。

(▲)2022年のクリスマス限定ダンボール

髙橋さん:
同時に、SNSでは「迷子のトナカイを探せ!」という企画を実施しました。ダンボールに隠れているトナカイを探して、SNSに投稿していただいた方の中から抽選でOisixiからクリスマスプレゼントをお届けするものです。

── ビジュアル的な部分だけでなく、お客さまにより楽しんでいただくための企画もデザイナー発で行っているんですね。

髙橋さん:
そうですね。どうやったらより多くのお客さまに伝えたいことが届くだろうかと考え、OisixのSNSアカウントの運用をしている部門のメンバーの協力のもと、こうした企画を実施させてもらいました。

この他にも、2023年6月に実施したOisix23周年記念のケーキダンボールは、お客さまへ感謝の想いを伝えたいと思って実施した企画になります。

(▲)『Oisix』23周年の感謝を込めて、誕生月である6月にお届けしたダンボール。

髙橋さん:
まるでプレゼントが届いたかのようなワクワクを感じていただきたいと思い、プレゼントケーキをテーマにデザインしました。ショートケーキのように見えますが、実はいちごに紛れて野菜が描かれています。また、ダンボールの側面にはお客さまへの感謝のメッセージと共に、Oisixが大切にしていきたい想いを書かせていただきました。

とはいえ、ダンボールは読み物ではないので、つらつらと自分たちの想いを書いても伝わりません。「パッと目を通しただけで伝わる状態にするには、どうするといいんだろう」と、毎回すごく考えています。そういう意味で、右脳と左脳のバランスみたいなものが、すごく求められると感じますね。

「まずはやってみよう」という企業文化

── オイシックス・ラ・大地に入社して、「特に、ここが成長した」と感じる部分はどんなところですか?

髙橋さん:
成長したと感じる部分は色々ありますが、一番はお客さま目線をより意識するようになったことかなと思います。

例えば、前職で商品パッケージを担当する際は、競合商品を分析しながら、差別化ポイントは何かを考え、デザインに落とし込んでいくアプローチが多かったように思います。でも今は、お客さまが商品を見た際に「どんな言葉を言っていただきたいか」を一番最初にノートに書き出して、デザインについて考えていきます。

幸い、オイシックス・ラ・大地では、アンケートやインタビューを通じて、お客さまの生の声を聞く仕組みが整っています。デザイナーでも自分でアンケートを設計し、お客さまにデザインについての感想や意見を聞くことができますし、お客さまインタビューに同席させてもらうこともできます。

どんな体験をお客さまに届けてたくて、実際にそれ通りの体験を届けることができたのか。その答え合わせを何度も繰り返していくうちに、お客さま目線で考えることが自然とできるようになってきたように感じています。

── 最後に、高橋さんから見て、オイシックス・ラ・大地のデザイナーはどんな人が向いていると思いますか?

髙橋さん:
入社してからずっと、オイシックス・ラ・大地は機動力がある会社だと感じています。

マーケティングリサーチを長期間かけて緻密にして、完璧にしてから世の中に出すのではなく、スモールスタートでもいいので、まずはやってみる。そして、お客さまの声をもとに、スピード感をもって改善していく。

もちろん、お客さまに売るものなので、オイシックス・ラ・大地の安全基準に照らし合わせ、自信を持ってお届けできる状態からはじめますが、トライアルを細かく重ねて、多くのお客さまに受け入れられる状態を目指していきます。

そのため、柔軟な臨機応変さとか、粘り強く改善を続ける根気とか、そういったものがデザイナーにも求められます。これだけ聞くと、「なんだか大変そう…」と感じるかもしれません(笑)。

ただ、自分が作りたいものがあっても、なかなか会社からの承認が降りなくて、もどかしいと感じている人は、オイシックス・ラ・大地のカルチャーはあっているかもしれません。自分がやりたいものがあって、そこにちゃんとした理由があれば、「まずはやってみよう」という背中を押してくれる会社です。

食に興味をもっていて、色々なことに挑戦していきたい。食を通じて、ワクワクやトキメキを多くのお客さまに届けていきたい。そういう想いのある方なら、きっと楽しめる職場だと思います。

執筆:井手桂司・編集:ORDig編集部

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