「これからの食卓、これからの畑」を理念に、食にまつわる様々な社会課題の解決を目指すオイシックス・ラ・大地。今回は、2017年4月に新卒入社し、現在はOisix EC事業部 プロモーション室の室長をつとめる林直人さんを紹介します。
新卒入社後、配送本部へと配属となった林さんは、入社3年目に配送本部の副部長に就任。年間数億円規模の物流コスト削減に成功した後に、入社6年目には物流戦略部の部長に就任し、Oisixの物流戦略を牽引しました。その後、マーケティングの領域に挑戦したいと考え、Oisix EC事業部へと異動し、現在に至ります。

若くして役職者に就任するなど、様々な挑戦をしてきた林さん。どのようなことを考えながら、オイシックス・ラ・大地でのキャリアを歩んできたのか。キャリアストーリーインタビューと題して、林さんのこれまでのキャリアを振り返ってもらいました。
(▼)こちらのインタビューは動画でご覧いただくこともできます。
問題をロジカルに解く力を身につけたい
── はじめに、オイシックス・ラ・大地へ入社を決めた理由は何だったんですか?
林さん:
就職活動をしていた当時、「事業を作れる人になりたい」と思っていたため、ベンチャー気質のある事業会社を探していました。また、自分自身が心から納得できる事業やサービスを展開しているかどうかも、企業選びにおいて重視していました。
そのなかで、食の分野で、サブスクリプションモデルの素敵なサービスを展開している会社があると聞き、オイシックス・ラ・大地(当時はオイシックス株式会社)の会社説明会に足を運びました。
印象的だったのは、選考途中でOisixの商品を体験させてもらったことです。実際に使ってみると、とてもおいしく、調理も簡単で、Oisixの価値を実感できました。
入社の最終的な決め手となったのは、オイシックス・ラ・大地の企業文化です。社長の宏平さん(髙島宏平)がコンサル出身ということもあり、ロジカルな文化が会社に根付いているところ。また、挑戦機会が豊富にあることや企業理念に惹かれました。

── ロジカルな文化に惹かれたとありましたが、どういった点からそう感じましたか?
林さん:
会社説明会や選考プロセスで、社員の皆さんと話す機会があり、その時の印象からですね。話し方だったり、問題への取り組み方から、ロジカルな思考で物事を考えていることが伝わってきました。
また、私は理系の学部出身であり、学生の頃から「ロジカルシンキングを身につけていきたい」という思いがありました。ここでなら、実務を通じて、問題をロジカルに解くスキルを身につけられそうと感じられたことが大きかったです。
成長環境を求めて、物流の世界へ
── 入社後は配送本部に配属となりましたが、配属先はどのように決まったのでしょうか?
林さん:
当時は、1ヶ月間の新卒研修の後に、配属先を決めるドラフト制度みたいなものがありました。新卒メンバーからの希望に、各部署からの「このメンバーを自分たちの部署に配属してほしい」という要望を踏まえて、経営層が配属先を決定するというものです。
配属先の希望を提出する前日、物流関係の部署の方々から熱烈なお誘いをいただいたんですよね(笑)。「絶対に君を育てるから!」みたいなことを熱く語っていただいたことを今でも覚えています。
一方で、物流についての説明を受けるなかで、「物流とは、数学と物理」といった話をいただき、興味が膨らんでいきました。最終的には、最初は物流関係で働くほうが自分の成長につながりそうだと考え、自分から配送本部に希望を出しました。

── 配送本部に配属となってからは、どのようなプロジェクトに関わったのでしょうか?
林さん:
配送本部の主な役割は、出荷センターからお客さまのご自宅に商品を届ける過程でのコスト削減やサービス品質の向上を図ることです。
Oisixの商品は主にヤマト運輸さん経由でのお届けとなりますので、ヤマト運輸さんと幾つかのプロジェクトを実行しました。例えば、農産品にのける物流の課題解決に向けた『ベジネコ』プロジェクトや、出荷作業をスムーズにするためのオペレーション構築などです。
── 物流は専門知識が求められる領域で、新卒一年目で担当するには難しい面もあったかと思います。どのように知識を身につけていきましたか?
林さん:
まずは、仕組みの理解からはじめました。配送において、どういう風にモノが流れ、どこにどんな人たちが携わっているのか。実際のモノの流れを見て、配送における仕組みを最初から最後までしっかりと理解することを心がけました。
その上で、重要になるのは数字ですね。どこにどれだけのコストがかかっているのか。どの工程に、どれだけの人員がかかっているのか。そうした数字を抑えていくことで、「何をどう変えると、全体の数字が変わるか?」を少しずつ考えられるようになりました。
あとは、部署で紹介された本を読んで勉強もしました。特に『ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か』という本はすごく勉強になりましたね。工場の効率を改善していく物語なのですが、ボトルネックを発見し効率を高めていくことへの理解が深まりました。
年間数億円規模のコスト削減に成功
── 配送本部での様々なプロジェクトに取り組む中で、物流の仕事のどの部分が面白いと感じましたか?
林さん:
物流の仕事で一番面白みを感じたのは、計画立案の部分ですね。「この方法ならコスト改善につながるかもしれない」という仮説を設定し、実際はどうなのかを細かく検証していく。その答え合わせをしていくようなプロセスが、すごく好きでした。
ただ、その仮説が正しいと検証されても、それを実行に移すのは簡単ではありません。現行のサービスが稼働しているなかで、新しいオペレーションに移行していくわけですが、それによって支障をきたすわけにはいきません。トラブルが発生しないよう細心の注意が必要で、リスクヘッジの視点も求められます。

── リスクはありますが、それに見合うリターンも大きいと。物流の仕事の面白さはそこにあるということでしょうか?
林さん:
そうですね。当時の配送本部では、細かい改善にたくさん取り組むのではなく、「大きく変えて、大きなリターンを得る」を取り組みのテーマにしていたこともあり、そういった意味でのやりがいはすごくありましたね。
実際、オペレーションの変更により年間で数億円の配送コスト削減を実現した際は、その成果を数字で見ることができ、とても大きな達成感を感じました。
── その後、配送本部の副部長を経て、入社6年目には物流戦略部の部長に就任されました。こちらは自ら手を挙げての就任だったのでしょうか?
林さん:
実は入社1年目の頃から、マネージャーを目指したいという旨を上司に伝えていて、上司からも「早い段階でマネージャーになれるよう成長していってほしい」と言われていました。自分の意志を汲んでいただいて、期待を込めて抜擢いただいたのかなと感じています。
── 役職者になることで、視点の変化などはありましたか?
林さん:
それぞれの分野で自分よりも経験豊富なメンバーがいるなかで、マネージャーに求められる役割とは何かをすごく考えましたね。そうしたなかで、自分の強みとしては、ロジカルに物事を整理して、取り組むべきことを前に進めていくことだと感じていたので、その役割を全うしようと考えました。
挑戦の舞台を変え、マーケティングの領域へ
── その後、新物流拠点の立ち上げにおける事務局の責任者をつとめた後、自らの希望でOisix EC事業部へと異動しました。これには、どういった想いがあったんですか?

林さん:
新物流拠点の立ち上げは、Oisixのこれからの成長において重要なプロジェクトで、自分としても挑戦しがいのあるものでした。ただ、立ち上げが一段落したしたことで、物流における大きなターニングポイントはしばらくなさそうだと感じていました。
一方、入社当時から事業部で働くことに興味があり、サービスを自らの手でつくる経験もいずれは得たいと考えていました。ですので、物流関係の仕事が落ち着いたこのタイミングで、思い切ってチャレンジさせてもらいたいと会社に相談させてもらいました。
── 現在、Oisix EC事業部では、どのような取り組みをされているんですか?
林さん:
私が所属しているのは、Oisix EC事業部内にあるプロモーション室で、Oisixをご利用いただくお客さまの人数を増やすことをミッションとしています。現在は、副室長をつとめながら、獲得手法開発セクションのマネージャーを兼務でつとめています。
獲得手法開発セクションは、その名の通り、新規のお客さまに入会いただくための手法を開発することがミッションです。Oisixにおいては、お試しセット経由での入会がほとんどなのですが、ワンステップで入会いただけるような施策を企画しています。
たとえば、有名なテレビドラマや人気キャラクターとコラボした商品を企画することで、Oisixに興味を持っていただく施策などを直近では実施しました。
変化の連続の中で、至るところにチャンスがある
── 林さんのキャリアを振り返ってきましたが、様々なことに挑戦するなかで、大切にしてきた価値観や信条のようなものはありますか?
林さん:
これまでを振り返ると、知識も経験も不足しているなかで、自分にとってストレッチな目標に挑戦することが多かったように思います。
その中で大切にしてきたのは「成長できると信じる」ことですかね。今できなくても、少しずつ進んでいけば、いつかはできるようになる。そう信じて、毎日の行動や日々の習慣に、具体的なアクションを落とし込んでいく。そうした積み重ねを大事にしてきました。

── もうすぐ入社から10年目を迎える林さんですが、今後のキャリアの目標は何ですか?
林さん:
一言で言うと「事業を成長させていける人材になりたい」というのが率直な思いです。そのためには、事業戦略の立案はもちろん、組織マネジメントの力を高めて、「勝てる組織」を目指していく必要があります。
その上で、現在のオイシックス・ラ・大地の事業環境は、チャレンジできる機会が豊富にあり、自分を高めていく機会に恵まれていると感じています。
── 最後に、これまでのキャリアを振り返ってみて感じる、オイシックス・ラ・大地の魅力を教えてください。
林さん:
やはり、「とても前のめり」と言いますか、常にストレッチした目標を追いかけていく企業姿勢が、オイシックス・ラ・大地の最大の魅力だと感じています。
入社当時はオイシックス株式会社だったのが、オイシックス・ラ・大地株式会社となり、事業規模も事業領域も年々拡大しています。それに伴い、至るところに挑戦のフィールドがあり、チャンスが転がっていると感じています。
もちろん、挑戦においては困難や苦しみもたくさんあると思いますが、そうしたことも含めて楽しめる人には、とても向いていると思います。
環境変化も激しいですし、いつどこでどんなチャンスが巡ってくるかわかりません。若いうちに事業の中心を担いたいとか、新規事業づくりに挑戦したいとか、そういう野心がある人に、オイシックス・ラ・大地に加わっていただきたいです。
