オイシックス・ラ・大地の「挑戦」を深ぼる

食に特化したCVCファンドで、“ビジネス創出”の最前線を学ぶ── オイシックス・ラ・大地の学生インターン

食に特化したCVCファンドで、“ビジネス創出”の最前線を学ぶ── オイシックス・ラ・大地の学生インターン

「これからの食卓、これからの畑」を理念に、食にまつわる様々な社会課題の解決を目指すオイシックス・ラ・大地。今回は、オイシックス・ラ・大地の投資子会社であり、食領域に特化したCVCを運営する『Future Food Fund』で学生インターンとして働く、真柄星空さんを紹介します。

料理の腕を活かし、学業の傍らフリーランスの“出張シェフ”としても活動していた真柄さん。スタートアップ界隈のイベントにシェフとして呼ばれる中で、次第に「スタートアップが成長するエコシステムの中に自分も飛び込みたい」と考えるようになりました。

そして、自らアプローチして掴んだのが、Future Food Fundでのインターンの機会。今では、投資先スタートアップや出資先企業とともに、共同プロジェクトを進めるなど、学生の枠を超えた挑戦を続けています。1年以上にわたるインターンの中で、どのような学びを得られたのか。真柄さんに話を聞いてみました。

(▼)こちらのインタビューは動画でご覧いただくこともできます。

“食の未来”を切り拓く最前線に飛び込む

──  はじめに、真柄さんのインターン先である『Future Food Fund』について教えてください。

真柄さん:
Future Food Fundは、オイシックス・ラ・大地が2019年に立ち上げた投資子会社で、食の領域に特化したCVC(コーポレートベンチャーキャピタル)を運営しています。

具体的には、フードテックやアグリテックなど、先進的な取り組みを行う国内外のスタートアップ企業に投資しています。また、オイシックス・ラ・大地やLP(※)として参画する事業会社のネットワークを活かして、スタートアップの持つ新技術や新サービスをより早く実用化・事業化していくことを目指します。

Future Food Fundのビジョンは「日本の食のスタートアップエコシステムをつくる」です。食の未来を切り拓くため、さまざまな取り組みを進めています。

※LP:CVCに出資する投資家を意味し、Limited Partnershipの略です。Future Food Fundでは、多様な業界の事業会社がLPとして参画しています。

──  その中で、真柄さんは学生インターンとして、どのような業務を担当しているのでしょうか?

真柄さん:
主な業務は、大きく分けて2つあります。ひとつは、LPや投資先との関係性を深めることです。共同プロジェクトを企画したり、互いの強みを活かした連携を検討したりしています。

もうひとつは、投資先候補の選定、いわゆるスクリーニングです。プロダクトやサービスの独自性、ビジネスモデルの持続可能性など、さまざまな視点から有望なスタートアップ企業をピックアップしていきます。

具体的には、候補先の企業の方々と面談し、事業ピッチを伺ったり、こちらからも質問を投げかけながら、そのスタートアップに投資の可能性があるかどうかを見極めていく。そうした初期選考の役割を担っています。

(▲)真柄星空さん。現在、東京大学経済学部の4年生。23年から24年にかけて、香港への留学を経験。24年夏から、オイシックス・ラ・大地にて学生インターンを開始。趣味はおもてなしで、出張シェフとしても活動中。

──  スクリーニングを担うというのは、責任重大な仕事ですよね。

真柄さん:
そうですね。責任は大きいですし、CVCとして最初の接点を持つ“顔”になるポジションなので、常に緊張感を持って対応するようにしています。そんな重要な役割を、学生インターンである自分に任せてもらえていること自体が、とても貴重な経験だと感じます。

インターンの道は、自らノックして開いた

──  そもそも、VC(ベンチャーキャピタル)でインターンをすることに興味を持った理由は何だったのでしょうか?

真柄さん:
もともと僕は、フリーランスの“出張シェフ”として活動していて、スタートアップの起業家が集まるイベントや、アクセラレーターが主催する場に呼ばれる機会がありました。

その中で、スタートアップエコシステム(※)の中にいる起業家や投資家の方々と直接お話しする機会があり、彼らの熱量やビジネスへの情熱に圧倒されました。そして、「自分もこのエコシステムの中に飛び込みたい」と強く感じたんです。

そうした中で、まずはエコシステム全体を俯瞰する視点を持ちたいと思いました。また、スタートアップにおいて重要な“ファイナンス”の知識を深めるためにも、出資側であるVCで経験を積むのがベストだと考え、インターンを志望しました。

※スタートアップエコシステム:スタートアップ企業を支援するための産業生態系を意味します。起業家、投資家、大学、政府機関、大企業など、さまざまな主体が相互に連携し、継続的にイノベーションやスタートアップが輩出される環境を目指します。

──  その中で、Future Food Fundでインターンをすることになった経緯を教えてください。

真柄さん:
インターン先を探していたとき、たまたまネットでFuture Food Fundの存在を知ったんです。当時はインターンの募集は出ていなかったのですが、メンバー紹介のページを見たら、自分の大学の先輩がキャピタリストとして在籍していることがわかって。

しかも、その先輩のLinkedInアカウントが掲載されていたので、ダメもとで「インターンをさせていただけませんか?」とDMを送ってみました。すると、ありがたいことに返信をいただけて、ファンドマネージャーと面談する機会をいただき、インターンとして受け入れてもらえることになりました。

──  自分から飛び込んでいったんですね。

真柄さん:
そうですね。まさに、自分でドアを叩いて入れてもらった感じです。あとは、Future Food Fundが“食”に特化したCVCだという点にも強く惹かれました。僕自身、料理が昔から好きで、食は自分にとって人生の軸のひとつ。そんな「食の未来」を支える会社で働けることにも、大きな魅力を感じました。

挑戦により学んだ“ビジネスの本質”

──  さまざまな業務を担当している真柄さんですが、特に挑戦的だったと感じた仕事は何ですか?

真柄さん:
正直、日々の業務すべてがチャレンジングで刺激的なのですが、特に印象に残っているのは、アメリカの投資先との協業の可能性を探る案件を担当した時のことです。

その経験を通して痛感したのは、業界に関する知識だけでなく、“現場感”のような、机の上では学べないリアルな理解も不可欠だということ。一緒に何かを進めていくためには、現場の雰囲気や実情をしっかり把握していないと、プロジェクトは前に進まない。そんな当たり前のことを、改めて実感しました。

──  実際に経験することで、そうした学びを得たんですね。

真柄さん:
そうですね。投資先のプロダクトやサービスの細部までをすべて把握する必要はないと思いますが、ビジネス現場でどんな課題が起きていて、何を優先的に解決すれば、どんな良い循環が生まれるのか。そういった“連鎖の構図”を描けるレベルまで、理解を深めることが大切だと学びました。

特にFuture Food Fundは、事業会社であるオイシックス・ラ・大地から生まれたCVCです。自分たちの事業プラットフォームを活かして、投資先の事業成長にどう貢献できるかを常に考えていくことで、自分たちならではの価値が出せると考えています。

だからこそ、僕たちの関わりで解決できるニーズがあれば、単なる投資にとどまらず、一緒に新しいビジネスを立ち上げることも視野に入れて動くようにしています。

手応えの先に見えた、“まだ足りない自分”

──  インターンとして働きはじめて約1年が経ちましたが、ご自身の変化として感じることはありますか?

真柄さん:
さまざまな案件を担当させていただいたり、主体的にプロジェクトを進める経験を積む中で、“やり切る力”が少しずつ身についてきたと感じています。

そして、その“やり切る”ためには、目の前の課題をひとつずつ解決していく力、つまり“課題解決力”が不可欠です。さらに、それを実行に移すためには、まわりの人たちを巻き込みながら動いていく“巻き込む力”も求められます。

この1年のインターン経験を通じて、自分の中にこの3つの力が少しずつ育ってきた実感があります。

──  周囲を巻き込むにあたり、どのような点が重要だと感じますか?

真柄さん:
やはり根本にあるのは、「お互いにとってメリットがある関係性」をつくることだと思っています。僕たちもビジネスとして動いている以上、どちらか一方だけが得をするような形では、持続的な協力関係は築けません。関わるステークホルダー全員にとって、納得感のある価値がある状態をどうつくるか。そこが重要だと感じます。

とはいえ、そうした理想的な関係性が、最初から偶然に生まれることはほとんどありません。だからこそ、相手との関係を丁寧に育てながら、相手のニーズを深掘りし、どんな可能性があるのかを探り続ける姿勢が大切だと感じています。

──  インターンをする中で、自分のキャリアについての考えに変化はありましたか?

真柄さん:
インターンを始める前は、自分のキャリアについて漠然としか考えていませんでした。でも、いろんな業種や分野に触れていく中で、今後やってみたいことや、人生の軸として大切にしていきたいことが少しずつ見えてきた感覚があります。

また、キャリアの方向性がどうなるかはまだわかりませんが、自分でオーナーシップを持ってプロジェクトをやり遂げる力を高めていくこと。これは、どんな道に進んでも大事にしていきたいテーマだと感じました。

実際、このインターンを通して少しずつ成長できている実感もありますが、まだまだ力不足だとも思っています。そこが、すごくもどかしい。だからこそ、いずれは「それが自分の強みです」と胸を張って言えるように、これからも成長を積み重ねていきたいです。

期待以上のチャレンジを任せてくれる環境

──  最後に、オイシックス・ラ・大地でインターンをすることの魅力とは何だと思いますか?

真柄さん:
一番の魅力は、インターンである自分たちにも期待してくれて、責任ある仕事をどんどん任せてもらえるところだと思います。

正直、インターンを始めたばかりの頃は、学生気分が抜けていなかった部分もありました。でも、自分の意欲を汲み取ってくれて、少しずつ責任ある業務を任せてもらう中で、自然と意識も変わっていったんですよね。今では、「社員さんも巻き込んでやってみよう」と思えるくらい、主体性を持って動けるようになりました。

そうやって気持ちが前向きになっていった背景には、会社側が僕らインターンにしっかりと期待を寄せてくれて、その期待以上のチャレンジを任せてくれる環境があるからだと感じています。自分から能動的に動けば動くほど、相手からの期待も大きくなる。そのことを、リアルな仕事の中で体感できたのは、すごく大きな経験だったと思います。

──  どんな学生に、オイシックス・ラ・大地でのインターンを薦めたいですか?

真柄さん:
学ぶ意欲があって、実際の仕事に飛び込むことで多くの経験を積みたいと思っている学生には、すごくフィットする環境だと思います。

先ほどお伝えしたように、主体的に動けば、インターンでもどんどん仕事を任せてもらえます。だから、やりたいことが明確に決まっていなくても、「責任あることに挑戦したい」「ちょっと難しそうなことにもチャレンジしてみたい」といった前向きな気持ちがある人には、とても向いていると思います。

また、オイシックス・ラ・大地の社員の皆さんも学ぶ姿勢がとても強くて、一緒に働いていて本当に刺激を受けます。そういう環境に身を置ける機会って、学生のうちはなかなか少ないですよね。だからこそ、「成長したい」という気持ちを持っている人にとっては、魅力的な場所になると思います。

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