「これからの食卓、これからの畑」を理念に、食にまつわる様々な社会課題の解決を目指すオイシックス・ラ・大地。今回は、2023年5月にキャリア入社し、現在はOisix EC事業本部 戦略室で、新規事業『オイシクル』のマネージャーとして活躍している加藤さんを紹介します。
オイシクルは、サステナブルファーム『KURKKU FIELDS』との共同プロジェクトです。ファームツアーや商品開発などを通じて、畑と食卓をつなぐ体験を届けてきました。2025年11月には、畑を舞台にしたフェスイベント『EARTH BEAT FES 2025』も初開催。こうした数々の取り組みを企画し、事業全体を推進しているのが加藤さんです。
オイシックス・ラ・大地では、挑戦心のあるメンバーにあえて難易度の高いミッションを託し、その経験を通じて成長してもらうことを「修羅場」と呼び、大切にしています。入社3年目でオイシクルの責任者を担う加藤さんは、まさにその“修羅場”の真っ只中にいる存在と言えるでしょう。

将来は起業も見据えているという加藤さん。そんな加藤さんはなぜ、オイシックス・ラ・大地を自らの成長の場として選んだのか。そして、新規事業の責任者という立場で挑戦を重ねるなかで、どのような学びと手応えを得ているのか。これまでの歩みと、現在感じているリアルな想いについて伺いました。
(▼)こちらのインタビューは動画でご覧いただくこともできます。
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将来の起業を見据え、自分の選択肢を広げたい
── はじめに、加藤さんのこれまでのキャリアについて教えてください。まず、前職ではどのようなお仕事をされていたのでしょうか。
加藤さん:
新卒では、グローバル人材の採用を支援する会社で働いていました。具体的には、官公庁の事業に関するプロジェクトマネジメントや、BtoBマーケティングの立ち上げなどを担当していました。
会社の規模は40人前後と、そこまで大きくはなかったので、業務内容はかなり幅広かったですね。「これは誰の仕事」と明確に分かれているというよりは、「必要なことは全部やる」というスタイルでした。

── 新卒でその会社を選んだ理由は何だったのでしょうか。
加藤さん:
大学3年生の後半から1年ほど海外に行っていたのですが、そのときに、さまざまな仕事やバックグラウンドを持つ人たちと出会いました。その経験を通じて、「いつか自分で事業をやりたいな」という気持ちが生まれたんです。
ただ、その時点では「これをやりたい」という明確なテーマがあったわけではなくて。だからこそ、特定の業界に絞るのではなく、いろいろな業界と関われること。加えて、自分の努力次第で何にでもチャレンジできる裁量があること、そして海外と関われること。そうした条件を軸に就職活動をしていました。
なかでも特に重視していたのは、裁量権の大きさですね。30歳になるまでに、自分の選択肢をできるだけ広げておきたいと思っていたので、幅広い経験を積める環境に身を置きたいと考えていました。
── 実際に働いてみて、どんな学びや手応えがありましたか?
加藤さん:
何でもやらせてもらえたのは、本当に良い経験だったと思っています。自分に何が向いているのかも分からなかったので、「とにかく何でもやってみよう」という気持ちで仕事に向き合っていました。
一方で、次第に課題感も出てきました。会社の規模がそこまで大きくない分、できることの幅やスケールには、どうしても限界があるなと感じるようになったんです。
── そこから、転職を意識するようになったのですね。
加藤さん:
そうですね。自分自身のスキルセットも、まだ十分とは言えないと感じていたので、もう少し教えてもらえる人がいる環境に身を置きたい、という気持ちもありました。
また、会社員として働くことの利点として、会社のアセットを活用できる点にも魅力を感じていました。ある程度の予算や基盤がある環境で、より大きなことに挑戦してみたい。その経験を通じて、さらに自分を成長させていきたいと考えるようになり、転職を意識するようになりました。
入社の決め手は、事業づくりに挑戦できる環境
── 転職活動をするにあたって、どのような軸で企業を見ていましたか?
加藤さん:
大きく三つあって、「事業づくりができること」「ある程度の資金があること」「意思決定までの距離が短いこと」を軸にしていました。
また、30歳までに起業したいと考えていて、起業の際には、自分が関心を寄せている領域で挑戦したいと思っていました。そうした将来像を見据えて、その領域で経験を積めるかどうか、という点も大切にしていましたね。
私の場合、「食・観光・地方・海外」が、自分の中でのテーマでしたので、そうした領域と関わりのある会社を中心に見ていく、という感覚でした。

── そうした軸で転職活動を進める中で、どのようにしてオイシックス・ラ・大地の求人に出会ったのでしょうか。
加藤さん:
何かしらの採用サイトを見ていたときに、「事業づくり」といったキーワードで検索していて、そこで見つけた記憶があります。求人の内容を見ていくと、自分が大事にしていた軸と重なる部分が多いなと感じて、自然と興味を持ちました。
── 入社の決め手になったポイントは何だったのでしょうか。
加藤さん:
面接の中で、「3年で100億のビジネスをつくる」という話を聞いたことですね。それであれば、自分が30歳を迎える前に、ゼロから新規事業を立ち上げた実績をつくることができるし、自分のキャリアプラン的にも「間に合う」と思ったんです。
スピード感を持って事業づくりに挑戦できる環境で経験を積むことが、将来につながる。そう感じられたことが、入社の大きな決め手でした。
── 現在、新規事業の求人は他社でも多く見かけると思います。その中で、オイシックス・ラ・大地に特に惹かれた理由は何だったのでしょうか。
加藤さん:
やはり一番は、自分が大切にしていた軸との重なりが大きかったことですね。食という、自分の興味がある領域であることに加えて、海外事業にも積極的に取り組んでいて、入社後にもさまざまなチャンスがありそうだと感じました。
それから、意思決定までの距離の近さも印象的でした。この規模の会社で、これだけの予算を動かしているのに、こんなに意思決定までの距離が近いんだ、という驚きがあって。この環境なら、事業づくりに本気で向き合えそうと感じたことが、入社を決めた理由の一つです。
正解のない現場で向き合う、事業を動かす難しさ
── オイシックス・ラ・大地に入社後、最初はどのような仕事を担当されたのでしょうか。
加藤さん:
入社後は、Oisixのサービス開発やプロモーションを担当するチームに所属していました。
具体的には、Oisixを一度利用したものの離れてしまったお客さまや、お試しセットを購入したものの入会には至らなかったお客さまに、どうすればもう一度Oisixを使ってもらえるか。そのための基盤づくりを主に行っていました。
一通り、仕組みとして形ができたなと感じたタイミングで、「やっぱり自分は事業をつくりたくて、この会社を選んだんだよな」という思いが、改めて強くなったんです。そこで、新規事業を担当できるポジションへの異動を願い出ました。
── そこから、『オイシクル』のマネージャーに就任されていますが、こちらはご自身の希望だったのですね。
加藤さん:
はい、そうですね。異動先としてはいくつかの選択肢があったのですが、一次産業と直接関われることや、取り組もうとしているミッションへの共感度の高さから、「オイシクルは自分にとって挑戦したい事業だな」と感じました。

── オイシクルのマネージャーとして、現在はどのようなお仕事を担当されているのでしょうか。
加藤さん:
今は本当に、「何でもやる」という感じですね。コラボレーション商品の企画・開発をしたり、お客さま向けの体験ツアーを毎月実施しているので、その企画や運営を担当したりしています。
それに加えて、「オイシクルとして、これから何をやっていくべきか」という事業全体の方向性を考えながら、新たなサービスやコンテンツを生み出すことにも取り組んでいます。

── かなり幅広い役割を担われている印象ですが、実際にやってみて、どんな難しさややりがいを感じていますか。
加藤さん:
やはり、「違う会社同士で一緒に事業をつくる」という点が一番の難しさですね。それぞれに抱えているミッションや大切にしている価値観が違う中で、「じゃあ、私たちは何を一緒にやっていくのか」を見つけていく必要があります。
今あるものだけでは伝えきれないからこそ、あえて二社で組んで事業をやっているのであって。その分、簡単に答えが出るものではなく。イベントなども含めて、様々な取り組みを行ってきましたが、正直、まだ「これが正解だ」と断言できるものは見えていません。
── 難しさとやりがいが、表裏一体のような感覚でしょうか。
加藤さん:
まさにそうですね。簡単にはできないことや、難しいチャレンジに取り組んでいるからこそ、それに対して少しずつでも答えを見つけられたときに、大きなやりがいを感じます。
私は、難しいことに挑戦して、それをやり切れたときに一番面白さを感じるタイプなので、今のチャレンジはすごく自分に合っているなと思っています。
初めて尽くしをやり切ったことで、見えた光景
── ここからは、2025年11月に開催された『EARTH BEAT FES 2025』について聞かせてください。加藤さんがオイシクルに取り組む中で、このフェスは大きなチャレンジだったのではないでしょうか。
加藤さん:
そうですね。かなり大きなチャレンジでした。「作る人、届ける人、食べる人が、みんなで食の未来を考え、つながりを全身で体感する日」というコンセプトのもと、企画づくりから当日の運営まで、責任者として関わっていました。
前例のない取り組みだったので大変さはありましたが、まずは「やるしかないな」と思っていましたね(笑)。

── こうした大規模なイベントの企画や運営は、これまでにも経験があったのでしょうか。
加藤さん:
いえ、実は今回が初めてでした。最初は、イベント企画をするには何から手をつければいいのかも分からなくて、AIにも相談しながら、「こういう準備が必要なんだ」と一つずつ理解していった感じです。スケジュールを組んだり、関係者に情報共有する資料を整えたりと、とにかく手探りで進めていました。
── 初めて尽くしの中で、特に難しかったと感じたのはどんな点でしたか。
加藤さん:
やはり、価値観の異なる二つの会社が一緒にイベントをつくる、という点ですね。お互いに「良いもの」を持っているからこそ、それをどう掛け合わせて表現するのか、というところは本当に難しかったです。
また、イベントの企画や運営に関わるメンバーも、オイシクルの事業を普段から推進しているメンバーだけではありません。そのため、「何を目指しているイベントなのか」を丁寧に伝え、考えを共有していくことにも、かなり力を注ぎました。
── 単にイベントを成功させるだけでなく、伝えたいメッセージまで含めて考え抜いていた印象がありますが、その辺はいかがですか?
加藤さん:
そうですね。「ただ楽しいイベントをやるだけなら、誰でもできるよね」という話は、最初からチーム内でしていました。
オイシクルのミッションを今年言語化したんですが、それは「作り手と食べ手の分断を埋める」というものです。そして、この二社だからこそ、それが実現できると思っているんです。では、そのミッションを体現するには、どんなコンテンツや体験がふさわしいのか。そこを、ずっと議論し続けていました。

── フェスをやり切ってみて、成長につながったと感じる点はありましたか。
加藤さん:
かなりありましたね。これまでにもプロジェクトマネジメントの経験はありましたが、企画段階から関わったメンバーだけでも20人ほどいて、しかも会社も違う。当日はさらに多くのメンバーに協力してもらう中で、プロジェクトを前に進めるために「どう伝えると伝わるのか」「どういう伝え方だと伝わらないのか」を、実体験として学びました。
反省点もありましたが、その一方で、「こうすれば物事は前に進むんだな」という手応えを感じる瞬間もありました。何より、「熱量があれば、人は動いてくれる」ということを強く実感できたのは、自分にとって大きな学びだったと思います。
結果を出すことで、挑戦の機会を切り開いていく
── 入社から数年が経ちましたが、入社当時に思い描いていたような働き方は、今できていると感じますか?
加藤さん:
そうですね。正直に言うと、「ちょっと遠回りしたな」と感じる時期もありました。でも今振り返ると、やりたいことはできているし、やらせてもらえているなと思います。結果的に、今こうして新規事業を任せてもらっているので、入社したときに思い描いていた方向には、ちゃんと来られているのかなと感じていますね。
── これから先、中長期の視点で、オイシックス・ラ・大地で挑戦していきたいことがあれば教えてください。
加藤さん:
これからも「新しい兆し」を形にしていくことには、どんどん挑戦していきたいです。「自分は、ゼロから何かをつくっていくフェーズのほうが向いているな」ということを、今回のイベントやオイシクルでの取り組みを通じて、改めて実感しました。だからこそ、そうした事業づくりの部分に、これからも挑戦していきたいです。

── 最後に、加藤さんが感じる「オイシックス・ラ・大地で働くのに向いている人」は、どんな人でしょうか。
加藤さん:
まずは、熱量を持っていることですね。それに加えて、ちゃんと責任感を持って、最後までやり遂げられる人。食に興味があると尚いいと思います。
ただ、熱量だけがあればいい、というわけではないとも思っていて。実際、自分自身も、与えられたミッションを一つひとつやり切ってきたからこそ、今のチャンスにつながっていると感じています。
── 「やりたい」という気持ちだけではなく、結果を出してきたことが、今につながっている、と。
加藤さん:
そうですね。1年目には新人賞をいただいて、今も続いている『デリOisix』の立ち上げに関わらせてもらいましたし、次の部署ではKPIを達成できる体制をつくるところまでやり切りました。
正直、「やりたいからやらせてほしい」と言うだけで通るほど、世の中は甘くないと思っています。でも、与えられたミッションにしっかりコミットして、結果を出した上で、「自分はこういうことがやりたい」と伝えれば、話はちゃんと聞いてくれる。それが、オイシックス・ラ・大地という会社なんだと思います。
「こんちくしょう」と思うことも、正直、何度もありました(笑)。でも、結果さえ出せば、次のチャンスにつながる。そう信じて挑戦できる環境だからこそ、自分がやりたいことにも、少しずつ近づけているのかなと感じています。






